100年後も残したい食材の魅力を伝えていく
蓮池さんがこれから力を入れていきたい活動として、「未来食卓会議」という活動があります。100年後も残したい日本の食文化や食材を、様々な形で後世に繋いでいくプロジェクトです。
蓮池さん:まだ始まったばかりのプロジェクトですが、使われることが少なくなっている良い食材が世の中からなくならないよう、食材の魅力を伝えるイベントを開催しています。今後は、私がライフワークとして収集している海のもの、山のものの食材を扱おうと思っています。お魚のプロ、里山のプロをゲストに迎えて、彼らから話を引き出しながら食材の魅力を伝え、それらの食材を使った料理を提供するイベントです。
その食材をより多くの方に使ってもらうためには、新しい調理方法を提案することも大事だと思っています。例えば、お魚を茹でるという調理方法。お魚は調理が面倒という方もいるようですが、茹でても美味しいし、洗い物も楽なんですよ。そうやって、調理方法のバリエーションが増えれば、食べ方もより豊かになり、料理へのハードルが少し下がる人もいるかもしれません。
海外の調理方法も知りたいので、英語も身に付けたいんです。また、その道のプロをゲストとして迎える際に、最低限の知識がないと、うまく話を引き出すこともできないですよね。イベントの参加者にも本質が伝わりづらくなってしまいます。だから、いろんな知識をどんどん入れていきたいですね。
子どもが楽しみながら考える。そんな仕掛けのある食育がしたい
ケータリングサービスMo:takeのスタッフとも親交のある蓮池さんに、Mo:takeと一緒にやってみたいことを尋ねてみました。
蓮池さん:子どもを対象に、楽しみながら学べる食育がしたいですね。Mo:takeでやっている「動物バーグ」は、子どもも喜ぶと思うんです。とはいえ、ただ面白いからやるのではなく、意味のあることをしたいです。お魚をさばくのもいいですね。どこが食べられてどこが食べられないかを伝えた上で、さばき方をきちんと教えてあげれば、お魚の体の構造も理解することができますよね。そうやって、子どもに考えさせるきっかけを作ることが重要だと思います。
私、子どもを楽しませる仕掛け作りが上手なんです。例えば、以前に子どもを連れて森へ行った時に作った、ミノムシに模したおやつ(写真上)をつくったことがあります。「今日採ってきた虫、おいしいよ」なんて言って出したら、子どもはすごくびっくりして(笑)。そのあと森に入って、実際にミノムシに出会えるよう仕掛けるんです。そうすると、印象に残るでしょう? 帰宅後、親との会話で「今日ミノムシ食べたんだよ」「え!?」みたいなコミュニケーションが生まれることも狙っていました。
「子どもだからって、子ども扱いはしないですよ」と話す蓮池さんからは、子どもを楽しませながらも、しっかり考えさせる仕掛けが生まれそうです。他にも「ローカル」と言われる地域に行き、地元の食材を使って料理をするようなイベントも仕掛けたいなど、様々なアイディアが飛び出すインタビューとなりました。
蓮池陽子さんの連載コラム、始まります!
「料理を作る人を増やしたい」「料理をもっと楽しんでほしい」と願う蓮池さんが、Mo:takeMAGAZINEでコラムを連載してくださることになりました!
日々の料理は、手をかけて丁寧に作れる日もあれば、短時間でパッと作らなければならない日もあります。
「忙しい日々でも、短時間で、おいしく、喜ばれる料理を作りたい。」
そんな方のために蓮池さんが教えてくれるのは、簡単だけれどちょっとひねりの効いたお料理です。大切なのは、時間ではなく、愛情のかけ方。上手な手抜きの方法も教えてくれるかもしれません。
蓮池さんのコラム開始は、2019年2月頃の予定です。どうぞお楽しみに。
– Information –
Atelier Story
WEB:https://www.atelierstory.jp/
未来食卓会議