2020.07.08. | 

[Vol.3]鍋とコーヒーはコミュニティマネージャーの武器

渋谷駅に直結しているビルにあるコミュニティスペース「SHIBUYA QWS」でコミュニティマネージャーをしている加藤さん。今回はより次世代が育つ環境づくりに力をいれていきたいと語っていた加藤さんとMo:takeがコラボした先に生まれる未来の可能性をご紹介します。

※新型コロナウィルスの流行前にインタビューをした内容になります。

自分がやっていることを仕組み化していく

次世代を育てるために「BUFFコミュニティマネージャーの学校」を立ち上げたりしている加藤さん。ここSHIBUYA QWSでは具体的にどんなことをしているのでしょうか。

 

加藤さん:目指しているのはコミュニティの関係性がコミュニティマネージャーではなく場に結びつくようにすること。そのために、今までコミュニティマネージャーがやっていた業務のうち、定式化できることをどんどん仕組みに落としていっています。

 

加藤さんが取り組む仕組み化は大きく分けて2つに分類できます。1つはVol.1でご紹介したコーヒーマシンをどこに置くか、といったような無意識に働きかける行動デザインの仕組み化です。
もう1つは日々のコミュニケーションから得た情報をちゃんと記録をしていく仕組みを作ることです。そうして集めた情報は、コミュニティマネージャーが行う会員同士のマッチングやサポートの内容を判断する材料になります。

加藤さんがコミュニティマネージャーとして日々行っていることを仕組み化していくことで、加藤さん以外の人も同じようにコミュニティマネージャーができる状態を作り上げていっています。

 

 

コミュニティは好奇心と相性がいい

コミュニティマネージャーとして活動する加藤さん、そのモチベーションの源はどこにあるのかをお聞きしました。

 

加藤さん:小さい頃から常に「好奇心」がモチベーションの源だったのは今も相変わらずで。とにかくいろいろなことをやってみたい、知りたいって気持ちがあります。

 

コミュニティマネージャーという仕事と加藤さんのモチベーションである好奇心にはどんな関係があるのでしょうか。

 

加藤さん:実は、好奇心を満たすためのツールとしてのコミュニティはとても便利なもので。というのも、僕は初対面の人に自分から自己紹介に行くのがあんまり好きじゃないんです。

でも、コミュニティは仕組みとしてそれを実装できる。例えば、SHIBUYA QWSでは入居者は全員僕と面談するようにしています。それは、どんな人がコミュニティに来たのかを知る必要があるっていう側面と、僕自身がいろんな人の話を聞いてみたいという好奇心があるからです。

 

 

一期一会の場で売れる法則を発見したい

加藤さんが今、興味があるものの中でMo:takeとコラボしたら一番面白そうだと感じるものについて伺ってみました。すると、「誰がどこのブランドの人なのかわからないマルシェ」というアイディアが。

 

加藤さん:今、5つくらいの業界が違うブランドが集まって作るブースの設計をしていて。普通は区切られたブースに出店するだけなのを、会場全体を1つのブースにしてコラボレーションさせるのをやろうとしてます。

例えば、スタッフはアパレルブランドの服を着て、フードを提供するブランドと食器のブランドがコラボして料理を提供したり。そうすると自分のブース以外の人も売り込みをできるようになるので、すごく面白い場が作れるんじゃないかって思ってるんです。

 

Mo:takeも過去にその場で出された食材を使って、その場で調理をするイベントをしたことがあります。それをさらに加速させた、場そのものが一期一会な空間をつくることはとても挑戦する価値があることでもあります。

 

加藤さん:例えば、新しい食材を作ることにチャレンジしているスタートアップとかが展示会で出した時、「おいしいですよ」だけだとやっぱり弱いんです。その食材があることでどんな体験ができるのか?までセットで伝えられた方がよくて。
さらに言えば、そういうコラボレーションした時に一番売れる法則を分析してみるのも面白そう。

 

– Information –
SHIBUYA QWS(渋谷キューズ)
平日:8:00~23:00(最終受付22:30)
土日祝:9:00~22:00(最終受付21:30)
https://shibuya-qws.com/

ライター / 和輝 齋藤

1991年生まれ。築地の市場でせり人の見習いから社会人を始めた不思議な経歴の持ち主。現在は「齋藤商店」の屋号でワークショップデザイン中心にライター・カメラマンをするフリーランスとして活動している。趣味は5人以下しか集まらない尖ったイベントを企画すること。

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