2019.04.23. | 

発酵食品を、知って食べて飲んで楽しむ。美味しい学びのイベント「発酵DAY」を開催

私たちの生活の中にたくさんある発酵食品。納豆、味噌、醤油、チーズやヨーグルト。それらがどんな仕組みで、どんな風にして作られているのか。普段毎日のように口にしていると思いますが、「発酵」のメカニズムについてきちんと知っている人は、実は少ないのではないでしょうか?

2019年4月13日、食生活に避けては通れない発酵食品について、楽しみながら学べるイベントが、代々木八幡にある「地のものバル MUJO」で開催されました。

「発酵」をシンプルに、わかりやすく

今回のイベントは発酵プロフェッショナルの界外さん、Mo:takeのヘッドシェフの坂本さん、MUJOの店長の小原さん、の三人のコラボイベントです。

まずは界外さんの発酵講座からスタート。「発酵ってそもそも何?」という疑問から。「発酵とは微生物の嫌気的条件下での生命活動である」…???なんだか難しそうな予感…。遥か昔、生物の授業で習ったような習ってないような。

でも大丈夫です。ちゃんとわかりやすく解説してくれます。発酵とは、微生物の活動によって、食品の中にある糖質が分解されてゆくこと。順番に乳酸菌、酵母菌、酢酸菌が発生し、どの時点で発酵を止めるかによって、出来上がる発酵食品が変わってきます。例えばヨーグルトは乳酸菌の段階で止めます。

続いて解説は「発酵と腐敗は何が違うの?」という話へ。発酵と腐敗って、実は科学的な作用としては同じ。人間にとってセーフなのが発酵、アウトなのが腐敗、というとっても曖昧なものだそうです。

そして次は、麹を使って実際に醤油麹と塩麹を皆で作ってみます。ハードルが高いかと思いきや、1,麹を瓶に入れる、2,醤油or塩を入れる、3,塩麹には水を入れる、以上!…簡単でした。あとは一日一回瓶を振ってかき混ぜるだけ。これならズボラな編集部員にもできそうです。

 

 

Mo:takeシェフの「発酵」オリジナルコースを堪能

皆で麹を作っていると、キッチンからなんだか良い匂いが。いよいよ坂本さんによる、麹を使ったスペシャルメニューのスタートです。まずは前菜から。”サワラのゆず塩麹焼き、新鮮野菜の洋風塩麹サラダ、厚揚げのネギアンチョビ焼き、サワークリームとスモークベーコン/いぶりがっこのカナッペ”の4品。文字にしただけでも美味しそうです。

サワラは一度フライパンで焼き目をつけ、グリルで焼き上げます。サラダはフードプロセッサーにかけた塩麹を使っているので、まろやかな口当たりです。サワークリームはヨーグルトと生クリームを合わせて丸一日乳酸菌を発酵させたもの。サワークリームの酸味に合わせて、香り高いスモークベーコンと、食感にアクセントを加えるためにいぶりがっこを使っています。

メインは”大山鶏の醤油麹グリル”。当日4時間ほど自家製の醤油麹に漬け込んだ大山鶏は、中までふっくら柔らかく仕上がっています。そして最後は”酒粕ミートソースのパスタ”。酒粕を使うことによってコクが出てまろやかな味わいになります。坂本さん曰く、ミートソースに生クリームの代用として使うイメージだそう。

次々と出てくる料理は、見た目も美しく、Mo:takeのコンセプト通り「五感で楽しむ」仕上がりに。出てくるたびに歓声が上がり、坂本さんの解説もついて、より理解が深まります。口に運ぶたびに一品一品に麹の確かな役割が感じられ、料理を楽しみながらも、なんだかとっても勉強になった気分です。

 

 

発酵を知ってお酒を再発見

料理と並行して、MUJOの小原さんによるワイン、日本酒、焼酎などドリンクのペアリングも行われました。料理が出てくるたびに、マッチするお酒を次々と(本当に次々と!)出してくれます。お酒はスパークリングではないもののシュワシュワした口当たりの日本酒や、「本当に芋?」と聞き返したくなるほどすっきりとした芋焼酎、日本酒の酒蔵が作った風味豊かなワイン、などなど普段はなかなか飲めないようなものばかりです。

また、小原さんが一つ一つのお酒について、料理との相性はもちろん、酒蔵やお酒のコンセプト、度数や発酵との関係など詳しく解説をしてくれます。それも専門的な難しいワードではなく、誰にでもわかるようにわかりやすく教えてくれるので、自然と引き込まれてゆきます。「通りすがりの美人みたい」など、その秀逸なワードセンスは、一度は聞いてみる価値あり。

終始和やかな雰囲気でイベントは進み、初対面の方も多かった参加者の皆さんも次第に会話が弾みます。小原さんのトークに乗せられながら、次々と出される料理とドリンクを楽しみ、参加された皆さんはもちろんのこと、主催者の三人も有意義な土曜の昼下がりの時間を過ごされていたようです。

ライター / Mo:take MAGAZINE 編集部

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