みなさまこんにちは。前回の投稿は7月24日。いつのまにか夏も終わり、秋らしい気候になってきました。秋は食べ物がおいしい季節。料理をするのもたのしい季節ですね。
さて、今回は「のりしろをもって料理をつくる」というお話をしようと思います。
仕事をしたり、子育てや両親のお世話をしているなど、みなさん、いろんな状況の中で暮らしていると思います。そんな中、できれば家事に手を取られたくない、料理も簡単に済ませたいと思うもの。だけど、健康的で温かみのある食事も大切にしたい。そんなふうに考えている人も少なくないと思います。そんな人に向けて、私がやっている「のりしろをもって料理をつくる」という方法を紹介します。
・10%、50%の調理をしておく
要は、野菜を洗う・切る・茹でるの状態までやっておくだけのこと。たとえば、レタスのサラダをつくるとき、洗ってちぎったレタスを多めにつくって、タッパーに入れて冷蔵庫に置いておくのです。にんじんは千切りにして塩をした状態で保存。茹でるのに時間のかかる芋類は茹でて置いておく。ここまでやっておくと、90%、50%の労力で次のごはんができます。下ごしらえをするときは、少し「のりしろ」をもって用意すると、明日の自分が楽になります。「この下ごしらえは多めにやっておくといいかも」。そんなふうに考えながら、少しずつ「のりしろ」をつくってみてください。
・保存してもおいしいもの、保存するとおいしくないもの
作り置きは「のりしろ」の代表格。でも、なんでも多めに作って保存したらいいかといえば、そうではないと思っています。ポイントは、水が出るかどうか。冷めると水っぽくなるものは保存に向きません。例えば、炒め物や和え物。時間がたてばたつほど、浸透圧で野菜の水分が出てしまいおいしくなくなります。あとは、足の早いもの。安全に食べてこその保存食です。でも、あんまりむずかしく考えず、一度は試してみて。おいしかったら続けたらいいし、そうでなければやめたらいい。そのくらいの気軽さで、何が保存できるか、自分なりのリストをつくってみるのはどうでしょう。
・ゆでたまごを多めにつくって「ゆ」と書いておく
ゆでたまごが個人的に好きなだけなのですが(笑)。でも、おやつにもなるし、具材にもなる、簡単だけど使い勝手のいい存在だと思いませんか? わたしは一度にたくさんゆでて、生たまごと間違わないよう「ゆ」と大きな文字で書いて、冷蔵庫にしまっておきます。気づくと、家族の誰かが食べてなくなっています(笑)。ちなみに、ゆでたまごはそんなに日持ちしません。殻つきで冷蔵庫保存がマストです。
・和え物の顔つきを変える「ごま」「じゃこ」「ナッツ」を常備
和え物やサラダに「ごま」「じゃこ」「ナッツ」を混ぜると、味も食感も変わって、一瞬で違う料理に変身します。しかも、これらはわりと日持ちします(水分量の多いしらすは日持ちしないので気をつけて)。一度、青菜のおひたしに「ごま」「じゃこ」「ナッツ」、それぞれを加えてみて。おひたしという料理の「のりしろ」を増やすイメージで◎
・ごはんは一度にどれくらい炊くとちょうどいいのか、考えてみる
米を洗って浸水して……という手間を考えると、ごはんは毎回炊かなくてもいいと思っています。そして、それぞれの家庭にベストな分量や頻度があると思います。ちなみにうちは、1日に1回、朝と夜の2食分を朝に炊きます。あまったら冷蔵します。本当は熱いうちにラップに包んで冷凍するのが保存方法としてはベストなのですが、解凍することが私は苦手なので、冷凍は極力しません。冷やごはんを次の日の朝の雑炊にするくらいの使い方が私にはちょうどいいのです。
まだまだあるのですが、あまりたくさん書くと「やっぱりごはんづくりは大変そう」という印象になってしまいそうなので、これくらいにしておきます。そして、上にあげたようなTipsを覚えてやってみるのもいいのですが、もっと大切なのは、考え方をインストールすること。
一度の調理でなにをするか。むずかしく考える必要はないです。ちょっと多めに洗っておく。切っておく。茹でておく。保存方法を考える。混ぜるだけで違う料理に変わるネタ(「ごま」「じゃこ」「ナッツ」的なもの)を揃えておく。時間軸の「のりしろ」、労力の「のりしろ」、メニューの「のりしろ」を増やすイメージで考えてみると、ほら、ちょっと楽しくないですか? そうやって試行錯誤しながら、自分にとって心地いい、つくって食べる毎日を過ごす人が増えるといいなと思っています。
いい方法が見つかったら、ぜひ、わたしにも教えてくださいね◎