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意外と知らないローカルフード
2025.05.27. | 

【沖縄】返還から53年。沖縄で文化の違いを食らう!|意外と知らないローカルフード

食の歴史や文化、そして土地の魅力がぎゅっと詰まった“地域の味”を再発見して楽しく紹介する「意外と知らないローカルフード」。このコーナーでは“誰もが知っているあのメニュー”ではなく、知る人ぞ知るローカルフードや、昔から変わらないその土地ならではのこだわりの逸品、時代を超えて今もなお愛される一皿、その「食」の背景にある物語をひも解きながら、その地域ならではの味とは何なのかをカジュアルにお届けします!

第8回目の今回は『沖縄』。5月15日は沖縄の本土復帰記念日。
1972年(昭和47年)に沖縄が日本に返還された日から、今年で53年になります。返還から半世紀以上の月日が経った今も、沖縄の文化は本土と異なることが多く、食文化もまたしかりです。そんな沖縄のローカルフードについて、調べてみました!

同じ言葉でも、全く違うものが出てくる!?

琉球王国の時代から、アジア圏との交流が盛んだった沖縄。本土との気候の違いもあり、沖縄の料理は本土の料理とくらべ少し特殊です。

まずは野菜でいえばゴーヤや島らっきょう、果物ならシークヮーサーやドラゴンフルーツなど、熱帯地域特有のものが思い浮かぶ人も多いはず。
さらに、周辺の海で取れる海ぶどうやあおさなどの海藻類、グルクン、イラブチャーなどの本土では珍しい魚介も目を引きます。

しかし、今回沖縄のローカルフードとして紹介したいのは、少し違うものです。
本土でも耳にしたことのあるメニューだけどちょっと違う、そんなものを紹介します。

 

沖縄の「ちゃんぽん」は麺料理じゃない!

沖縄料理といえばゴーヤチャンプルーやソーキそばを思い浮かべる人も多いはず。しかし、沖縄で地元民が利用する食堂に行くことになったら、迷わず「ちゃんぽん」を頼んでみましょう。

ちゃんぽんと聞いて想像するのは、乳白色のスープに中太麺とたっぷりの具材が入った、いわゆる「長崎ちゃんぽん」だと思います。
しかし、なんと沖縄のちゃんぽんは麺料理じゃありません!

一口大に刻んだキャベツやにんじんなどの野菜に、ポークランチョンミートやコンビーフを加えて炒め、塩コショウで味付けしたものを、最後に卵でとじ、ご飯にのせた「ご飯もの」です。しかも、スプーンを使って食べます。沖縄ではちゃんぽんといえばこれがポピュラーで、コンビニでも売られているとか。

名前の由来は、「混ぜること」からきているそう。
そもそも、本土でも「ちゃんぽん」という言葉には「さまざまなものを混ぜること」という意味がありますが、料理にすると全く別物が出てくる、解釈の妙がそこにはあります。

 

何が出るかな? 食堂では「おかず」を頼もう

沖縄の食堂に行くと、もう一つ不思議なメニューに出会えるでしょう。
それは「おかず」です。おかずといえば、本土では、ごはんの付け合わせやお惣菜などの総称として使われる言葉です。しかし、沖縄でおかずといえば、それは食堂の定番のメニューなのです。

おかずの中身は店によって具も味付けもさまざまですが、主に野菜炒めであることが多いです。目玉焼きや卵焼きをのせる店もあれば、ラフテー(豚の角煮)をのせる店もあります。どんな「おかず」が出てくるのか、そんな細かいことは気にしない、沖縄のおおらかな県民性を反映したメニューです。

どんなメニューがでてくるのか、いろんな食堂を「おかず巡り」をするのも楽しそうです。ちなみに、「おかず」の由来は、戦後、食堂で余りもので作った野菜炒めを「おかず」という名前で提供したことだと言われています。

ここ数年、沖縄にも全国チェーンの飲食店が次々と進出し、本土とあまり変わらないほど外食の選択肢が増えています。しかし、せっかく沖縄に行くなら、沖縄の食文化のなかでも、玄人向けといえる「ちゃんぽん」と「おかず」を楽しみましょう。昔ながらの大衆食堂や、沖縄そば店、ステーキハウスなどでも提供されているので、迷わず頼んでみてください!

 

ライター / Mo:take MAGAZINE 編集部

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