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食を起点としたコト起こしの舞台裏
2020.03.24. | 

「これ、面白い!」の先に、知ってもらいたいことがある。「伊賀ライスムージー」に見る、Mo:takeプロデュース商品に込められた思い

2020年3月、ちょっと面白いスムージーが発売されました。Mo:takeが商品開発した、“世界一おいしい忍者メシ” 「伊賀ライスムージー」です。この名前を見ただけで、何々? どんなの? おもしろーい! と思いませんか? 「伊賀ライスムージー」に限らず、Mo:takeはこれまでも地域の食材などを使い、誰も考えつかないようなユニークなフードやドリンクを開発してきました。でも実は、どの商品も面白さや話題性だけを求めているわけではないのです。今回は、面白さの先にある、本当の狙いに迫ります。

“世界一おいしい忍者メシ”
というキャッチコピーを見た時に、私がとった行動とは

まずは今回、ライターの私が「伊賀ライスムージー」なる商品をSNSで知った時のお話から。

3月上旬のある日、SNSを眺めていてふっと目に飛び込んできたのが、伊賀ライスムージーの“世界一おいしい忍者メシ”というキャッチコピーでした。しかも、よく見ると“飲むおもちスムージー”とか“忍者達が仕事をサボってでも食べたくなる”などと書いてあります。

「えっ!何これ? 面白い!」と一瞬にして惹かれた私が何をしたかというと、Mo:take MAGAZINEの食コラムでもおなじみの界外亜由美氏に、すぐさま「一緒に行こうよ!」とメッセージを送信。なぜなら界外氏は、忍者のふるさと・伊賀の出身で、忍者装束まで持っているのです。ちなみに、忍者装束でこんな記事にも登場しています(笑)。
シブヤ忍者散歩No.1 忍びの姿で、原宿の忍者スポットをめぐるの巻<前編>
シブヤ忍者散歩No.2 忍びの姿で、原宿の忍者スポットをめぐるの巻<後編>

 

そして4日後には、伊賀ライスムージーを限定メニューとして販売している、中目黒のコーヒースタンド「OPEN NAKAMEWGURO」に行き、早速、伊賀ライスムージーと「なまもちぷりん」を味わってきました。

伊賀産の甘味あるもち米を牛乳で炊き上げ、キビ砂糖をブレンドしたスムージーは、ねっとりしたのどごしが、まさに飲むおもち。小さく刻んだこんにゃくの食感がたまらない甘味、なまもちぷりんも、スイーツを超えた食べごたえがありました。

おいしくて、お腹もいっぱい、大満足! 界外氏はそのエネルギー感を「一晩中走れそう(笑)」と言っていましたが、この栄養価、エネルギー感こそが、忍者メシ。忍者が携帯していたという、どこでもすぐに食べられて栄養価の高い「兵糧丸」から、発想を得たそうです。なるほど!

 

 

「おいしい!」「面白い!」を
「知りたい!」「行ってみたい!」につなげる

さて、おいしく味わいながら、今回Mo:takeと一緒に伊賀ライスムージーを作ったという「忍びの里伊賀 創生プロジェクト」のWebサイトを見てみると、すごく楽しそうなプログラムを伊賀の地で展開していました。忍道修行や忍者トレイルフィットネス、里山での農業体験、そして温泉まで! わくわくして、ぜひ一度伊賀に行ってみたくなりました。

実は、今回の私のように、食をきっかけに地域に興味を持ってもらうこと、それこそが、Mo:takeのやりたいことなのです。

Mo:takeを運営する、株式会社Yuinchuの代表小野正視(おの・ただし)は言います。

 

小野:忍者メシというキャッチコピーの「伊賀ライスムージー」が人の目を惹きつけたように、Mo:takeの得意とする食の分野で面白い仕掛けを作り、そこを接点として、地域のことや特産品などを知ってもらえたらいいなと思っているんです。

全国には「忍びの里伊賀 創生プロジェクト」と同じように地域の活性化、農産物のブランド化などを目指して取り組み、「東京の人たちに知ってほしい、伝えたい」と願いながらも、どうしたらいいか分からない人がたくさんいると思います。地域だけではなく、こだわりの商品を消費者に直接伝えたいと思っている、メーカーさんもそうです。

そんな人たちと消費者とをつなぐきっかけ作りこそが、僕たちの得意とすることだと思っています。Mo:takeには、体験型ケータリングを通して培ったフードクリエイトの力がありますし、Yuinchuには、表参道のキャンピングトレーラーカフェ「the AIRSTREAM GARDEN」、カフェや飲食店など、スペースがあります。さらに、それらを映像やWEBなどで魅力的に伝える「Pooka.」というクリエイティブチームもあります。

FOOD、SPACE、CREATIVEの3つがあるからこそ、伝えたい物やことがある人と、消費者とを結びつける接地点を作ることができているのです。

 

 

「僕が考える食というのは、コミュニケーションのきっかけだと思うんです」

Mo:takeではこれまでも、さまざまな商品開発や、ポップアップショップを手がけてきました。

例えば昨夏には、日本酒『久保田』のラインナップ、『久保田 雪峰』の発売を記念したポップアップバー「Outdoor Bar by 久保田@表参道」を、the AIRSTREAM GARDENで開催。お酒に合わせたフードもをMo:takeヘッドシェフの坂本英文が開発し、提供されました。

2018年末には、日本きくらげの販売代理と普及活動をしている「株式会社おいせ」からの依頼で、“漆黒のクレンズバーガー”「KIKURAGEバーガー」を同所で販売し、真っ黒なビジュアルがSNSでも話題となりました。

シェフの坂本は以前、体験型ケータリングイベント「ケータリング ライブ トウキョウ 2019」(主催:会議室.COM)で登壇した際こう言っていました。

 

“僕の中で大事にしているところは、料理を目の前にした時に「面白い」とか「楽しいよね」と思ってもらえるかどうかなんです。僕が考える食というのは、コミュニケーションのきっかけだと思うんですよ。ひと目見た時の「面白い」「すごいなあ」という感覚を大事にすることが、コミュニケーションのきっかけを作ると思っていますから。”

 

これからも、Mo:takeのプロデュースで見たことがないようなフードやドリンクが、次々に生み出されていくことでしょう。そして、そのフードやドリンクを通して、これまで知らなかった食材や地域、人、メーカーと出会う人が増えていく。その結果、地域やメーカーがどんどん元気になっていくーー。

そんな未来を、これからも楽しみにしていきたいと思います。


– Information –

OPEN NAKAMEGURO
目黒区上目黒2-9-17 Nakameguro Crossover1F
11:00〜18:00
WEB:https://open-nakameguro.com/
Facebook:https://www.facebook.com/opennakameguro/
Instagram:https://www.instagram.com/open_nakameguro/

■”忍びの里 伊賀”創生プロジェクト 伊賀忍道
WEB:https://iga-nindo.jp/

ライター / 平地 紘子

大学卒業後、記者として全国紙に入社。初任地の熊本、福岡で九州・沖縄を駆け巡り、そこに住む人たちから話を聞き、文章にする仕事に魅了される。出産、海外生活を経て、フリーライター、そしてヨガティーチャーに転身。インタビューや体、心にまつわる取材が好き。新潟市出身

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Mo:take MAGAZINEは、食を切り口に “今” を発信しているメディアです。
文脈や背景を知ることで、その時、その場所は、より豊かになるはず。

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みんなとともに考えながら、さまざまな場所へ。
あらゆる食の体験と可能性をきりひらいていきます。

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