こんにちは!産後ドゥーラのひらつかけいこです。
産後ドゥーラとして日々お料理をお作りする中で、常日頃確信していることがあります。それは、プロの料理人との違いです。産後ドゥーラの中には、プロ顔負けのスキルをもつ人も、調理師や栄養士の資格をもつ人もいますが、どんなにスキルが高くても、料理人とは大きな違いがあります。
それは、私たちがご家庭をサポートする存在であるということです。あくまでもご家庭をサポートするための手段として料理をお作りするのだということを大切にしています。
そう考えると、お作りする料理をいかにご家庭のお好みや食生活に合わせていくかが重要になってきます。
私が一番大切にしているのは、ご家族のお好みを考えて料理の味を決めることです。慣れた味でまとめたい時には、ご家庭に常備されている既製品のドレッシングやタレ類も使います。
甘めのほうがよく召し上がる場合は、みりんやお砂糖を使います。薄い味がお好みの場合は、濃くならないよう、自分がベストだと感じる味つけよりも控えめにしています。逆に、ハッキリした味つけがお好みの場合は、もう一歩輪郭を際立たせるなど、微調整しながらご家族が召し上がりやすい味つけにしています。
また、普段召し上がっているものからヒントを得てお作りすることもよくあります。
たとえば、エスニックや辛い味がお好きでも、産後はしばらく召し上がっていない方もいらっしゃいます。そんな時はあえて、親御さんの分のお料理にエスニックや辛い味つけを取り入れることもあります。
季節ごとの工夫も欠かせません。
春はガツンとした濃い味よりも、気持ちが開くように色味が生きる塩を多用したり、夏に向けて酸味のあるものが多くなったりと、季節による味つけの工夫は、素材を見ながら自然に行っています。
このようにフレキシブルなドゥーラごはんですが、私にひとつ譲れないこだわりがあるとしたら、素材の味を大切にすること。素材の味がわからなくなるような味つけは避け、調味料を多用するよりも、本来の素材の力を大いに信じてお作りしています。
好き嫌い克服のために、ハンバーグや餃子にこっそり混ぜたり、味つけを濃くして本来の味をわからなくして食べさせる、という話もよく聞きます。でも、素材本来の味を消してまで食べなくてはならない食材はない、と私は思うのです。
食材でも、人でも本来の持ち味があります。持ち味を生かし、ご家庭に合わせた味つけで、日々のお料理をお作りしています。