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Food Future Session
2026.02.18. | 

【Vol.2】Mo:take MAGAZINEが大切にしてきたもの

公開500本目を記念して、はじまった座談会。Vol.1では、Mo:take MAGAZINEのはじまりから、出会ってしまった想いやストーリーを「ちゃんと伝えたい・残したい」という想いで続けてきた7年半を振り返ってきました。

その「伝え方・残し方」はどうやって育ってきたのか。取材で引き出した言葉を、どこまで整えるのか。どこを削って、どこを残すのか。

Vol.2では、編集長の大垣が、ブランドマネージャーの坂本、そしてプロデューサーの小野と一緒に、Mo:take MAGAZINE(以下、マガジン)の「編集」と「言語化」のあり方から、取材を受けてくれた方々に対してどんな想いで向き合ってきたのかを、堀り下げていきます。

コンテンツに宿る“Mo:takeっぽさ”

大垣:ここから少し、コンテンツへのこだわりについて3人で話していきたいと思います!僕は編集という立場でご一緒して、当初は記事を一つ作るのに苦労した覚えがあります。

というのも、記事のトーンはマガジンっぽさはありつつも、型がないから、今回の取材はどうしたら、ちゃんと伝わるか、毎回いい意味で頭を悩ませていました。

でも、その都度、編集会議で坂本さんとお話ししながら「今回はこの形がいちばん合いそうだよね」って探しながら作ってきて…結果的に、型にハマらない独自性を持ちながら、濃い情報を伝えるメディアになっていると思います(笑)!

 

坂本:そうですね!結構個性的なメディアになっていると思います。

でも、最初から型にハマらないと決めていたわけではなく、ハマれなかったという感覚に近いかもしれないですね。先ほどの小野さんの話にあったように、マガジンって、そもそも「こういうメディアです」という定義を先に作ってないじゃないですか。

食が軸にあるのはずっと一緒だけど、会う人も、場も、テーマも毎回違うから、記事の型も一個に決めるのは逆に難しいと思うんです。というか、もしかすると決めないほうが、ちゃんとその人たちのことが届くなって思っていたりもします(笑)!

それが、食というコンテンツで、楽しさや美味しさ、ものごとの本質を届けている“Mo:takeっぽさ”でもあると思うんですよ。

だからマガジンの編集は、その人の温度を落とさないための“調整”に近いんじゃないかな?と思います。伝わるように整えるけど、整えすぎると別のものになっちゃうので…そこは大変かもしれませんが…大垣さんも真剣に向き合いながら取り組んでくれてますよね。

 

大垣:そうですね、大変なこともありますが、取材を受けてくれた方が、できた記事を見て喜んでくれると、本当に嬉しいんですよね!

 

その人らしさ、どう残す?

大垣:せっかくなので、今のコンテンツ作りの話のところを少し細かくお伝えすると、一番難しいなと感じるのは、やっぱり「言語化」の部分だなぁと思います。

取材中は言葉だけじゃなく、その場の空気とか、“間”とか、ちょっとした表情も含めて伝わってくる部分がすごく多いんです。僕たちはそういう“間”や空気感もなんとか伝えたいと思うけど、言葉だけを文字にした瞬間、別のものになってしまうことがあるんですよね。

それをどうやって表現するのか、ここも重要な部分ですよね。

 

坂本:それ、めちゃくちゃありますよね。特にマガジンの場合、いわゆる「説明」よりも、「考えている途中の言葉」とか、「まだ輪郭がはっきりしていない想い」を話してくれる方が多いじゃないですか。そういう話の時に生まれる”間”や余白も記事で表現したいですよね。

 

大垣:そうなんです。取材をしていると、その瞬間はすごく分かるし、共感もできる。でも、いざ原稿に起こすと、「これ、このまま記事にしても伝わるかな?」って、不安になるんです。

 

坂本:そうなんですよね。でも、そこで無理に分かりやすくしすぎちゃうと、やっぱり本人が大事にしていたニュアンスとか、迷いとか、熱量が削ぎ落とされてしまう…。

 

小野:僕から見ると、その迷いがあるのが良いし、大事なところかなと思ってます。今の話を聞いてて思うのは、Mo:takeの編集って、「正しくする」作業じゃないなってことなんですよね。正解の文章に直すんじゃなくて、「その人がその場で考えていた状態」に、どれだけ近づけられるか、みたいな感じかなと思うんです。

 

大垣:確かに、そうですね。だから毎回、「どこまで整えるか」で悩みますよね。読みやすさを優先しすぎると嘘になるし、そのまま出すと、今度は伝わらない…みたいな。

 

坂本:そうそう。そのバランスを探すのが、いちばん時間かかるところかもしれないですね。だから編集会議でも、「ここ、ちょっと分かりづらいけど、あえて残したほうがいい気がする」とか、「ここは一段噛み砕いたほうが、読者が置いていかれないかも」とか、細かい話をずっとしてますよね。

 

大垣:してますね(笑)。しかも、取材相手の方って、必ずしも“話すこと”や“言語化”に慣れている人ばかりじゃないじゃないですか。でも想いはすごくあるっていうのを、僕たちが取材を通して知ったからには、なんとか伝えたい!みたいな想い…ありますよね!

 

坂本:ありますね!むしろ、想いはあるけど、言葉にするのが苦手な人のほうが多いかもしれないですよね。

 

大垣:ですよね!まだ整理されていない言葉とか、途中の思考とか、そういう部分をちゃんと伝えることが、みんなにとって価値があると僕は思うんですよね。だからこそ、編集する側としては責任も大きいなって感じます!ご本人が言いたかったことは何だったのか、どこを残せば、その人らしさが伝わるのか。などなど…無限に悩めます(笑)。

 

小野:大変かもしれないけど、その姿勢はすごくありがたいですね!だから僕は、記事の細かい言い回しについては、あまり口を出さないようにしています。僕が気にするポイントは、「このシリーズが、どんな問いを社会に投げているか」とか、「このメディアが、どういう余白を残しているか」なんです。

 

坂本:その小野さんのスタンスがあるからこそ、編集側としても自由に迷えるんですよね。ちなみに、僕はどちらかというと、読者として読んでる感覚に近いかもしれないですね。「これ、ちゃんと“人”が見えるかな?」とか、「急に答えを出しにいってないかな?」とか。

結果的に、その“迷いながら整える”プロセス自体が、マガジンのトーンをつくってきたのかもしれないですね。

 

小野:いやぁ、これいい会話してますね(笑)!改めて、ブランドマネージャーとして坂本さんが“読み物としての温度”を守ってくれて、大垣さんが編集長として“言葉にする手触り”を作ってくれているのも再認識できました。

だからこそ、僕はプロデューサーとして、シリーズの方向性とか、メディアが持つ役割が広がるところを横で見てる、みたいな立ち位置になれるので、いいバランスで運営しているなぁと改めて思いました!

 

文字にしきれないものを形に…VOICEの誕生

大垣:今までの話をしていて、改めて思ったんですが……悩んで記事にしても、それでも中には「これ、文字だけで届けるのは難しい、もったいないな」って瞬間、結構あったんですよね。

 

坂本:ありますね!そういう瞬間って、結構大事なポイントになる話をしていたりするんですよね。

 

大垣:そうなんですよ。それは言葉の選び方だけじゃなくて、間の取り方とか、声のトーンとか場の空気感とかもあって..。それを文章に起こした途端、どうしても削ぎ落とされてしまうものがあるなって常々感じていて。

 

小野:もうそれ…あえて僕からいいますけど「Mo:take VOICE」を始めた理由そのものですよね(笑)!

 

大垣:はい(笑)!意図的にVOICEの話に誘導したみたいになりますけど、話していて本当に思いました…これVOICEも改めて必然だったんだなって!

 

坂本:そうですね(笑)。でも本当に取材を重ねていく中で、「これは音声やその場の音をそのまま残したほうがいいな」って感覚が、どんどん強くなっていった気がしますね。

 

大垣:記事を書いていても、取材中はすごく分かるのに、あとから原稿を見返すと、「あれ、この熱量どこ行った?」って思うことがあって。それって、言葉が足りないんじゃなくて、媒体が違うんだなっていう感覚でした。これは、みんな共通の認識でしたよね!

 

小野:そうそう!文章が悪いわけじゃなくて、「役割が違う」だけなんですよね。文字は考えを整理するのに向いているけど、音声は“状態”をそのままお届けできるという感覚ですね。

 

大垣:まさにそれです。僕自身、編集として記事を整える一方で、「これは整えすぎないほうがいいな」と思ったときに、VOICEがあることで、救われている感覚も出てきました。

 

坂本:確かに「文章ではここまでやるけど、その先は音声に委ねよう」っていう判断もできるようになりましたよね。

 

小野:それって、すごく健全だと思うんですよ。文字で整える部分と、音声で残す部分。その両方があって、「ちゃんと伝える・残す」の選択肢が増えて、編集の拡張ができるようになりましたよね。

 

坂本:そうですね。今は、記事と連動していないVOICEだけのコンテンツも進めているので、逆にVOICEからマガジンにつながる可能性もあると思います。その中で、「この人たち、なんか気になるな」って思ってもらえたら、嬉しいですよね!

 

大垣:そうなんです!改めて、VOICEも含めて、Mo:take MAGAZINEがやっているのは、結局「キッカケづくり」なんだなって感じました。だから、マガジンとしては、記事と音声の2刀流でしっかりとお届けしようと思います!

 

「友達以上、営業未満」

大垣:ここまで、編集や500本目に向かう道中で誕生したVOICEの話をしてきましたが、もう一歩踏み込んでみたいと思っているのが、取材をする僕たちと、取材をされる側の“距離感”なんですよね。遠くもないし、かといって完全な身内でもない、その間にある感じというか(笑)。

 

小野:あぁ、でもそれは「友達以上、営業未満」っていうスタンスがつくった距離感かもしれないですね!

 

大垣:その表現、まさにしっくりきます!坂本さんも同じ感覚を持っているんじゃないですか?

 

坂本:ありますね。確かにマガジンって、取材相手を「紹介する人」という感じで見ていないですよね。どちらかというと、「一緒に考えている人」として向き合っている感じがあります。例えば、営業的な視点で言うと、普通は「強みは何ですか?」とか、「他と違うポイントは?」って聞きたくなるじゃないですか。

でもマガジンは、そこよりも、むしろ、「今なぜこれをやろうと思ったんですか?」とか、「どんな背景が?生い立ちが?」って話を聞くことが多いですよね。

 

大垣:まさに、そうですね!僕としても、そのほうが結果的に、その人のことがちゃんと見えると思っているので、意図せずそうしていました…だから、取材中に「少し逸れちゃいますけど、こんなこと話してて、いいですか?」って取材を受けた方に聞かれることも、結構ありますよね(笑)!

 

坂本:ありますね(笑)!でも、そういった部分から本人も気づいていない、本音が見え隠れするんですよね。

 

小野:なるほど!

それって、さっき話していた「余白を残す」っていうスタンスとも、つながっていると思うんですよ。完成されたストーリーをもらいに行くんじゃなくて、考えているプロセスを一緒に歩くみたいに。

でも、それこそが、Mo:take MAGAZINEらしい取材だなって思います。「売るための話」じゃなくて、「その人が大事にしている話」が出てくるんじゃないかなと!

 

坂本:そうなんです!だから、結果として、本質的に距離が縮まって、取材が終わったあとも、イベントで再会したり、一緒に何かコトを起こして仲間になっていくということもあるんですよね。

 

大垣:仲間になっていく感覚、すごく実感しますね!取材を受けてくれる方々との距離感って、意図して設計したというより、マガジンを続ける中で、きっと自然と育ってきたものなんですね。あえて言葉にすると友達以上、営業未満っていうスタンスも、改めて7年半で続いてきた理由のひとつだと思いますね!

 

取材する側と、される側。 その関係が近すぎても、遠すぎても、言葉はうまく残らない。 Mo:take MAGAZINEは 「友達以上、営業未満」という、心地いい距離感も育ててきました。 そうして交わされた会話が、記事になり、音声になり、 誰かの気づきや次の一歩につながっていくのかもしれません。

そんなMo:take MAGAZINEは、この先どこへ向かうのか。何を残し、何を広げていくのか。

Vol.3では、500本目という節目のその先にある Mo:take MAGAZINEの「これから」について、 3人で少し未来の話をお届けします。

→ Vol.3はこちら

 

ライター / Mo:take MAGAZINE 編集部

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