2021.07.27. | 

#ごはん盛れたから見て:楽チン家族ごはん 後編 思いもつかない組み合わせで、惣菜をパワーアップ!

料理は盛り付けがすベて!なんてことはありませんが、同じ料理でも盛り付け次第で豪華に見えることもあれば、逆にちょっと残念になってしまうことも。それだけ盛り付けって、大事ですよね。

というわけで、この企画ではあえて料理を一切せず!

 

盛るだけでおいしく見せ、料理を囲む人のテンションあげてくれる“盛れる”テクニックを紹介します。“盛る”のはもちろん、見映えが求められるケータリングや雑誌、映像などでのフードスタイリングでそのテクニックを磨いてきた、「Mo:take」ヘッドシェフの坂本英文(さかもと・ひでふみ)。さあ、盛って見せてもらいましょう!

 

今回のテーマ「小さいお子様を育てながら働いているお父さん、お母さんのための「楽チン家族ごはん」!

 

仕事帰り、子どもを保育園に迎えに行った足でスーパーで買い物をして、「お腹すいたー!」と訴える子どもを前に急いで夕食を用意するのは想像以上に大変。時にはスーパーのお惣菜を活用したいけど、でも、買ったものをそのままテーブルに並べるのはやっぱり寂しいし、「サボっているんじゃないか?」なんて罪悪感もあったりしますよね。そんな気持ちを払拭して堂々と出せるテクニックを、坂本シェフに教えてもらいます!

前回、左上の「だし香るオクラのお浸し」と、右上のコーンたっぷりの「サラダ」をあっという間に盛り付けた坂本シェフ。

残る
・金ごま香る北海道産ごぼうサラダ(大)
・四元豚のロースとんかつ(カットしたもの、してないもの)
・梅しば
・クレソン
・体にタンパク質!棒棒鶏サラダ
この4品を使ってメインディッシュを盛り付けていきます。

 

坂本シェフがメインディッシュ用に選んだ器はこちら。

 

2種類の食感が、おいしさを一段引き上げる

黄土色の器って、なかなか選ばないですが、どうしてこれを選んだのでしょうか?

「見た目が華やかになるように、下にクレソンを敷きます。クレソンの緑色が映える色ということで、これにしました。クレソン以外にも野菜を敷くので、全体のバランスを考えながら、いかに一つ一つの色を生かすかを考えるのも大切ですね」

説明を聞いただけでは、まだ具体的なイメージがまったく浮かんできませんが(苦笑) 坂本シェフの頭の中ではきっと、明確な絵が描かれているんでしょうね。では、お願いします!

 

最初の坂本シェフが手を伸ばしたのは、梅しば! カリカリ梅です。個包装から梅を取り出すと、ナイフで身を削ぎ落とすと、トントントン、とみじん切りにしていきました。

いったい梅をどう使うのか、そろそろ種明かしをしてもらえませんか?

「色のバランスで見た時に、お皿の黄土色、下に敷く野菜、とんかつの茶色、と重なるので、一番最後のアクセントとして使おうと思ってます。酸っぱさによって、味もしまってくると思うんですよ。

あとは、食感です。料理を考案する時、僕は食感を結構考えます。一つの料理の中に二つ以上の食感を入れると全然違う形になるんですよ。イメージとしては、ふわふわの中に、ジューシーな餡が詰まった肉まん。さらに、餡の中の竹の子も、かんだ時の食感で『見つけた』みたいな、嬉しさがありませんか?」

二つの食感。これもメモです!

 

梅しばの前に、もう一つの驚きがあった!

いよいよ、盛り付け開始!

洗ったクレソンを、大胆にも切らずにそのままお皿においた坂本シェフ。切らずに、という発想はなかったです。手間がかからないし、いいですね。

そこに、「体にタンパク質!棒棒鶏サラダ」のキャベツを載せていきます。たったこれだけなのに、すでに美しいのですが。

 

「絵を描くように、ですね。ポイントは、傾斜をつけるために後ろ側を高くするということです。トマトも高さを出すために使えます」

 

整えた土台の上に、カットしていないとんかつを載せてみると、角度がついていてびっくり。これだけ傾斜すれば、かなり立体的になります。

この上に、カットしてあるとんかつを載せると、その上にゴボウサラダを載せていくではないですか!

とんかつに、ゴボウサラダ。なんとも斬新な発想です。

 

「ゴボウサラダを載せたら、ソースがなくてもこのまま食べられます。野菜も効率よく食べてもらえますし、ちょっと変わったチキン南蛮みたいな。

タマゴサラダでもポテトサラダでもいいんですけど、食感という点で、ゴボウサラダですね。」

 

ゴボウサラダの上に乗っていたキュウリをてっぺんに載せたら、みじん切りにした梅しばをスプーンですくって載せ、黒胡椒をゴリゴリと振ったら完成!

とんかつに、ゴボウサラダと梅しばが乗った、新しく、そして思いっきり映える一皿ができあがりました!

<前編>の2皿、そしてこの1皿。さらにはフリーズドライのお味噌汁用のお湯をわかし、ご飯のレンチンを同時進行して、たったの10分で一汁三菜がそろった家族のご飯が出来あがってしまうとは!

 

スーパーのお惣菜が、こんなにも素敵な夕食に大変身!
盛り付けと斬新な発想って、大事ですねー。

これなら、罪悪感にかられることもなく、堂々と子どもに「ご飯の用意できたよー!」と声をかけられます。そして、食卓を見た時の「うわあ!」という表情まで期待してしまいます。

家族それぞれ違うお味噌汁の味を、飲み比べるのもまた楽し。時間にも気持ちにもゆとりが生まれるから、家族の会話も弾みそうですね!

今回の“盛れる”テクニック まとめ

・皿、料理の全体で、色のバランスを取る
・「パリパリ」と「ふんわり」など、一つの料理に二つ以上の“食感”を入れる
・傾斜をつけるため、後ろ側を高くする
・ソースの代わりに、ゴボウサラダ

 

と、食べる前に!

「#ごはん盛れたから見て」

 

【映え写真の撮影ポイント】
せっかくキレイに盛れたら、撮りますよね!(笑) カメラマンに、映え写真を撮るコツを教えてもらいました!

「料理の写真は、立体感を出すために逆光か半逆光で撮るのがポイントです。影が強く出てしまう場合は、レフ板を手前に置いて光がまんべんなく当たるようにします。専用の機材がなくても、日の光が入る窓際で白い紙を手前に置くなどしても映え写真が撮れると思いますので、ぜひ試してみてください」

ライター / 平地 紘子

大学卒業後、記者として全国紙に入社。初任地の熊本、福岡で九州・沖縄を駆け巡り、そこに住む人たちから話を聞き、文章にする仕事に魅了される。出産、海外生活を経て、フリーライター、そしてヨガティーチャーに転身。インタビューや体、心にまつわる取材が好き。新潟市出身