ポットサービスならぬ「急須サービス」のコーヒーが楽しめる
POPUPでは、ひまわり堂の珈琲急須で淹れたコーヒーと、コーヒーのためにSWITCHSTANDが開発したひまわりクッキーが楽しめます。コーヒーは急須ごとサーブされ、席で自分で淹れることができます(SWITCHSTAND ODAIIBAのランチ時間帯11:30~14:00はスタッフが淹れて提供)。
せっかくなので急須で淹れる体験をしてみたい!と、筆者はホットコーヒーをチョイス。淹れ方を教えてくださったのは、onestopの大石さんです。
「いま、急須にはコーヒーとお湯が入った状態です。3分ほど抽出したら注ぐことができます。水平に円を描くようにそっと回すと苦味が出てくるので、好みの苦味に調節できます。」
急須を回すのは、コーヒー豆の成分をしっかり抽出するための工程なのだそう。急須なせいか、どことなく茶道をやっているような凛とした気分になります。
「この急須で淹れたコーヒーは、普通に淹れたのと全然味わいが違うんですよ。」と大石さん。いったいどんな味なのか、わくわくしてきます。
そのまろやかさは格別。急須で淹れる意味とは
さて、3分経ったので、カップに注いでみます。ビジュアルは完全にお茶の淹れ方ですが、香りは紛れもなくコーヒーです。一口飲んでみると……
「大石さん、これ、いつもと違うコーヒー豆ですか?」
SWITCHSTANDでいつもいただくコーヒーはどっしりした苦味が特徴なのに対し、いま急須で淹れたコーヒーは、びっくりするほどまろやかです。一口含んだ瞬間にはコクのあるまろやかさを、あとからじんわり苦味を感じることができます。
ぜったい豆から違うと思ったのですが、大石さんに聞いてみると、豆の種類自体は、普段からお店で使っているものと同じなのだそう。
「豆の挽き方は珈琲急須に合わせて粗く設定しています。抽出の湯量も調節して、珈琲急須にいちばん合う状態でサーブしています」と大石さん。
コーヒーに合わせてSWITCHSTANDが開発したひまわりクッキーもいただきました。バターの香りが濃厚で、ほろほろ柔らかな食感がコーヒーのまろやかさとよく合います。
「すごくまろやかですよね。この間も、苦いのが苦手でいつもはカフェラテをオーダーするお客さんが、『これはミルクなしでも飲める』っておっしゃっていました。」
大石さんによると、まろやかさの秘密は3分間しっかり抽出されたコーヒーの油分。一緒に出てきてしまう雑味や酸味、渋みは、急須表面の凹凸が吸収してくれるのだそうです。
珈琲急須は常滑焼製。常滑焼は日本を代表する焼き物のひとつで、中でも急須のシェアは日本一。そもそも、いまの急須の形自体、常滑焼から生まれたものなのだそうです。常滑焼の急須で淹れた緑茶はまろやかでおいしくなると言われていますが、同じように、コーヒーを淹れてもまろやかになるんですね。ガラスやプラスチックの道具で淹れたコーヒーとは違う味わいが不思議で、やみつきになりそうです。
次回は10/27(金)に公開予定です。これまでありそうでなかった珈琲急須の更なる魅力について、さらにお伝えします!
(つづく)
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