2018.11.13. | 

[Vol.3]“食べる楽しさ”をみんなでシェアする。体験型ケータリング「Mo:take」

Mo:takeが生み出すのは、料理や空間だけではありません。実は、この「Mo:takeマガジン」の運営も手掛けているのですが、作る、提供する、食べる、にかかわる人たちがもっと日常を楽しむための、さまざまなチャレンジをしています。

体験型ケータリングが目指す未来とは?

小野:今後は、食事ができるまでの背景も感じてもらえる仕組みがつくりたいと思っています。そうすることで、体験型の料理としての価値や意味、味わい深さがさらに出てくると思うんです。

 

坂本:普通に生活していると自分たちが買ったり食べたりしている食材について、どんな人がどんな風に作っているか、なかなか知る機会がないですよね。でも、必ず作っている人がいて、それぞれのストーリーがある。僕自身、調理をする立場として、食材が持っているバックグラウンドを知っている場合と知らない場合では、生まれるインスピレーションが違ってきます。だから、食する側としても知ることでさらに感じられる美味しさがあると思っています。

 

食材や料理のストーリー。オウンドメディアの「Mo:takeマガジン」はそれらを伝えていくメディアとして誕生しました。生産者の方、料理人の方、そして料理を食する生活者のみなさんのストーリーを味わってもらえるよう、いろいろな角度から情報を掲載していきたいと小野は話します。

 

小野: Mo:takeのケータリングに関する情報だけを掲載するメディアにはしたくないと思っています。Mo:takeのオウンドメディアではあるのですが、生活者のみなさんに、生産者や料理人の思いを届けること、また、生活者の思いを生産者や料理人に届けていくことを一番大切にしたい。

 

坂本:「食」は人間にとって欠かせないもので、大多数の人が興味関心を持っています。だから、食に対するさまざまな価値観や情報をフラットな目線で、かつ情熱をもって発信していくことで、飲食業界全体が盛り上がるのではないかと。それによって、より面白い生産者さんや料理人が生まれて、それを受け取る生活者の興味の幅も広がっていくなど、いい相乗効果が生まれると思うんです。

 

「美味しい」のその先へ

空間から食事、さらにはメディア運営まではじめた坂本と小野。この行動力には、「美味しい食事以上のものにたどり着きたい」という強い思いが詰まっています。

 

小野:「川上から川下まで」という話にたとえると、僕たちがかかわっているものが開発の段階からお客様に食べていただくところまで携わることができたら、もっといろいろな人やものが連動していくのではないかと考えています。そして、「美味しい」のその先にいけるのではないかと思っています。

 

坂本:料理の可能性を広げることでもあると思います。料理という一つのコンテンツやテーマに対して、みんなで一緒に考えられる場所として、Mo:takeマガジンがあるといいなと思っています。たとえば、「こんな面白い生産者さんがいるよ」という情報があれば、まずはMo:takeマガジンで取材をします。そして、次はその食材をテーマにしたイベントができると楽しいですよね。料理人や生活者のみなさんも含め、興味のある人をMo:takeでマガジン募ればさらに楽しくなりそうです。Mo:takeでマガジンがこんな機会を生み出す土台なれば、きっと、料理にかかわる人たちもさらに輝きを増すのではないでしょうか。

 

飲食にたずさわる人たちの可能性や表現の場をつくりたい

小野:今は、ケータリング、商品開発、カフェ運営など、Mo:takeで手がけているものはそれぞれ点として存在している状態ですが、メディアが育つと、この点と点がつながっていきます。そうやって連動が生まれると、自然と個々のサービスクオリティも高くなっていくと思うし、活力のある人材も集まってくると思っています。

 

飲食にたずさわる人にとっては、新しいキャリアモデルにもなりそうです。

 

小野:僕は飲食店での店長経験があるのですが、店舗から本社勤務になり、現場から一気に引き離されたような気持ちになりました。かといって、現場にずっといると、年齢とともに体力が落ちていくことへの不安が募ります。飲食は、そういう悩みをもった人が多い業界だと思っています。僕たちはケータリング、カフェメニューやプロダクト開発、メディア運営など、社内リソースの中でいろんなことに関われる環境をつくっています。それによって、通常の飲食店とは異なるキャリア設計ができる場所を提供していると思っています。人が働くうえで、楽しいと思えることや、変化を感じられることはとても大切だと思うんです。それぞれのキャリアプランをもとに、業務内容やポジションを定期的に変化させることで、自身の可能性が感じられる環境をつくっていきたいんですよね。

 

坂本:飲食にたずさわっている人の可能性や表現の場をつくりたいですね。その可能性を、生産者さんとも一緒に探っていきたいです。そういうことに興味を持っている人がいたら、ぜひ仲間になってもらいたい。個人では変えにくいことも、みんなでやればできると思うんです。近い将来、食の新しい可能性を探るためのラボのような場所をつくりたいんです。そこにみんなで集まって、面白いものを常に生み出していけたら素敵だなと思っています。

 

小野:そのためにも、情報と仲間が重なり合う場所として、Mo:takeマガジンを育てていきたい。ここに、これからのMo:takeの未来があると思っています。

 

どのお話にも、必ず「人」というキーワードがあることがとても印象的でした。今後、彼らはどんなことを仕掛けていくのでしょうか。常に食の世界を面白くするアイディアを生み出すMo:takeから、目が離せません。

ライター / たかなし まき

愛媛県出身。業界新聞社、編集プロダクション、美容出版社を経てフリーランスへ。人の話を聴いて、文章にする仕事のおもしろみ、責任を感じながら活動中。散歩から旅、仕事、料理までいろいろな世界で新しい発見をすること、わくわくすること、伝えることが好き。

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Mo:take MAGAZINEは、食を切り口に “今” を発信しているメディアです。
文脈や背景を知ることで、その時、その場所は、より豊かになるはず。

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みんなとともに考えながら、さまざまな場所へ。
あらゆる食の体験と可能性をきりひらいていきます。

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