SERIES
小さな循環を可視化する人たち by FARM SPOT
2025.06.24. | 

“育てる・食べる・土にする”代官山のバルコニーで小さな循環を可視化する。

都市の一角、普段はMo:takeの拠点として、そして撮影や料理のイベントなどにも使われるキッチンスタジオのバルコニーに、色とりどりのプランターがズラリ!有機野菜やハーブが、都市の真ん中で青々と育っている光景は、なんだか新鮮で心が躍ります!実はこれMo:take STUDIO 代官山のバルコニー!

でもこの取り組みはただ「余白のあるバルコニーをおしゃれなガーデンにしよう」という話ではありません。これは、Mo:takeが「食と環境のつながり」をもっと身近な体験として届けるために始めた“小さな実験”なんです。

今回の記事では、Mo:take MAGAZINEの「小さな循環」シリーズとして、Mo:takeが考える食を起点とした新しい場づくりのカタチをお届けします!

バルコニーで青々と育つ野菜たち

バルコニーには、季節に合わせた数十種類の有機野菜とハーブのプランターが並んでいます。トマト、ハーブ類など、様々な種類の野菜が都市の真ん中で青々と成長中!

色鮮やかで、ハリがあって、みずみずしい野菜たちの姿を見ていると、土の力、自然の循環の力を実感できますね。都市の中でこれだけ生命力あふれる野菜が育っているのを見ると、限られた小さなスペースでも確実に循環は作れるんだということがよく分かります。

 

生ごみを堆肥に、この場所で循環する仕組みも

Mo:take STUDIO代官山は、フードプロデュースの拠点としてだけでなく、料理教室や撮影スタジオ、イベントなどにも使われる場所です。キッチンがあるので、当然調理すれば生ごみも出るわけですが—今回のバルコニーのガーデン化にともなって、その生ごみの行き先がちょっと変わりました。

どこへいくかというと、、、そう!コンポスターです!

 

これまでは捨てられていたただの生ごみも、コンポスターの中で微生物たちが働いて、栄養たっぷりの堆肥に変えてくれます。その堆肥を使って有機野菜やハーブを育て、収穫したものを再びキッチンで料理に使う。

この「育てる・食べる・土にする」循環システムが“体験できる場”として、実際に動き始めます!

 

循環型農業をする仲間たちとの協働

このバルコニーのガーデン化は、過去にMo:take MAGAZINEの記事でもお届けしている有機農家で土の専門家でもある『DOJOYラボ』の愛敬さん、菊池さん、内藤さんに協力いただきました。ガーデンのデザインから設置、生産する野菜やハーブのチョイスまで、DOJOYラボの皆さんの全面的なサポートで実現しています!

実際に私もバルコニーのガーデン化へ向けてDOJOYラボの皆さんが作業をしている日に、お邪魔しました。現場のキッチンスタジオの中には、大量の土、組み立てるプランターなど、普段この場所にはない光景がそこにはありました。

バルコニーをのぞくとすでにいくつかの野菜やハーブの苗が植えられていて、そこはこれまで見ていた私の知るバルコニーではなく、小さなガーデンです。

バルコニーでの作業がひと段落すると、植物たちの育て方などもレクチャー。Mo:takeのメンバーが真剣に学んでいる姿に、「“ただここをガーデン化して終わり”ではなく“自然と共存し、その先で伝えたいことがある”」そんな覚悟もうかがえました。

「都市の中でも野菜やハーブを育てられて、堆肥にできるということはすごく面白いし、いい挑戦だと思います」というDOJOYさん。

自分たちだけでは実現できないことも、同じ想いを持つ仲間と協力することで、新しい価値を生み出していけるという一つの場づくりのカタチです。

 

「小さな循環の可視化」と「新しい体験」

ガーデン化の作業が完成した6月中旬。再びMo:take STUDIOへ訪れると、バルコニーには緑が生い茂り、完全にガーデン化していました!野菜はもちろんハーブを育てた経験がない人にとっては、わずかこの数週間でこんなに育つものかと、だれもが驚くのではないでしょうか。小さな種から芽が出て、葉が茂り、やがて花を咲かせて実をつける。普段スーパーで見ている野菜が、実はこんな風に育っているんだという発見も得られる、そんな場に生まれ変わったMo:take STUDIO 代官山のバルコニー。

当日は、Mo:takeのブランドマネージャーの坂本に、“ガーデン化”したバルコニーを案内してもらいました。育っている野菜やハーブの説明を受けて、コンポスターをみると既に堆肥化にむけた生ごみたちが入っています。

 

採れたての野菜とハーブ、残渣はコンポスターへ

ちょうど食べごろになっていた野菜やハーブを収穫して食べることができるということで、たくさんの種類の中から、サニーレタスとパクチー、紫とうがらしを摘んでいただくことに。

獲れたてのサニーレタスは「シャキッ」としたみずみずしい食感と、うま味のある濃厚な味わいを感じ、パクチーはフレッシュな香りで新鮮さそのもの!紫とうがらしは、ジューシーでなんとも甘い、すべてに驚きと感動がありました!

そして、紫とうがらしの食べられないヘタの部分などはコンポスターへ。普段食べ慣れている野菜でも、自分で収穫して食べればそこには驚きと発見があり、そして生ごみはコンポスターに入れるという新しい体験と小さな循環を実感しました。

 

ここから知るキッカケを、空間も“メディア”

このバルコニーのガーデン化は、Mo:takeが新しい体験と小さな循環を知るキッカケをつくるために始めた取り組みです。

これからこの場所では、小さな循環に興味のある人、そうでない人、さまざまな人たちとの出会いが待っています。訪れた人がこの空間で何かを感じ、考えるきっかけになるような場にするために、Mo:takeが今できることとして、体験を通して知ってもらうことから始めています。

言葉にしなくても、空間そのものがメッセージを語りかけてくれる。この場所は、様々な活動が生まれる場所でありながら、「空間からメッセージ発信する場」としても機能しています。情報や数字だけでは伝わりにくい“食と環境のつながり”を、体験を通じて共有するといった小さな取り組みが、とても大切なことだとこの場所は教えてくれました。

 

小さな循環から始まる、大きな変化への第一歩

代官山のバルコニーで動き始めた小さな循環。まだ始まったばかりの取り組みですが、これから実際にどんな体験が生まれ、どんな出会いがあるかが楽しみです。

Mo:takeが目指すのは、完璧なシステムを作ることではなく、まずは始めてみること、体験してもらうことから小さなキッカケを生み出すこと。

食べることは生きることの基本です。その基本的な行為が環境とどうつながっているかを、これから実際に体験できる場がここにあります。

都市の片隅で動き始めた小さな循環が、やがて大きな変化の種となる日も訪れるのではないかと、そんな未来が訪れる日もそう遠くないかもしれませんね。

 

 

— Information —

プレスリリース(2025.6.24)

Mo:take CATERING 
DOJOYラボ
FARM SPOT

ライター / Mo:take MAGAZINE 編集部

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Mo:take MAGAZINEは、食を切り口に “今” を発信しているメディアです。
文脈や背景を知ることで、その時、その場所は、より豊かになるはず。

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みんなとともに考えながら、さまざまな場所へ。
あらゆる食の体験と可能性をきりひらいていきます。

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