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Mo:takeクリエイターに教わる、どこよりも細かいレシピ
2023.05.25. | 

[Vol.1]手作りでこんなに美味しくできちゃうなんて! ニンジンのポタージュスープ |Mo:takeクリエイターに教わる、どこよりも細かいレシピ

母親歴15年、毎日の夕食づくりの時短に拍車がかかり、どんどん自己流になっているライターの平地紘子が、料理の適当さに歯止めをかけるべく、Mo:takeのフードクリエイターに弟子入りします。一緒にキッチンに立ち、通常のレシピでは当たり前として書かれていることにも細かく質問させていただきながら、美味しく仕上げるためのコツやプラスワンのテクニックを、「どこよりも細かいレシピ」を教わります!

今回のMo:takeフードクリエイターは、前回の「カツオのたたき」に続き、旅とあそびをテーマにフード活動を行なっているSTUDIO HOLIDAY のフードクリエイター、堀内愛さん。今回は、さまざまな野菜にも応用が効く「ニンジンのポタージュスープ」の美味しい作り方を教わります。

「ニンジンのポタージュスープ」基本のレシピ

_____________

<材料 4人分>
ニンジン 1本
玉ねぎ 1/2個(新玉ねぎ)通常の玉ねぎの場合は1/4個
バター  5g
サラダ油 小1
生クリーム 50ml
牛乳 200ml
ブイヨン 耳かき1杯程度
塩 分量外
水 分量外

 

<作り方>
①玉ねぎ、ニンジンをスライス
②小鍋にサラダ油、バターを入れて火にかける(弱火)
バターが溶けたら玉ねぎを入れ、塩をひとつまみ
③玉ねぎがしんなりしてきたらニンジンを加え、塩をひとつまみ。
油が回ってしんなりするまでじっくり炒める
④ニンジンが被るくらいの水とブイヨンを入れ、沸騰したら弱火で木べらでニンジンが潰れるくらいまで煮る
⑤ミキサーにかける
⑥生クリーム、牛乳を加えて塩で味を整える

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それでは、ニンジンのポタージュスープのレシピを、どこまでも細かく聞いていきます!

 

野菜の切り方はざっくりでOK!

平地:「ポタージュ」ってスープの中でも難しい印象があって、これまで家で作ろうと思ったことがなかったです。

 

堀内さん:そう思ってらっしゃる方々も多いかもしれませんね。でも、「ポタージュ」って思ってるよりも手軽に作れるんですよ。今日はぜひ、一緒につくっていきましょう!

まずは玉ねぎを切ります。

 

堀内さん:炒めるのであまり深く考えずに切って大丈夫です。玉ねぎはいい出汁になるんです。

 

平地:玉ねぎが出汁になるんですね。ザクザクっと、大きすぎない程度に切ればOKということですね。ちょっとホッとします(笑)。

 

堀内さん:続いて、ニンジンの皮を剥きます。

 

平地:私最近、ニンジンの皮を剥かなくなってしまいました。

 

堀内さん:へえ、そうなんですね。剥いても剥かなくても、お好みでいいと思いますよ。

剥いたら切ります。

 

平地:切り方のコツはありますか?

 

堀内さん:弱火でじっくり火を通していくので、火が通りやすいように、厚すぎない大きさに切れば大丈夫です。本当にただそれだけです(笑)

 

平地:難しくなくて、ますますホッとします(笑)。ニンジンの一番先端の部分も、捨てずに使っていいんですか?

 

堀内さん:はい、使って大丈夫です。

 

平地:私、捨ててしまっていましたが、これからは使うようにします! よく考えたら、皮は剥かないのに先端を捨てるって、私のやってたこともよくわからないですよね(笑)

 

焼き芋のように、時間をかけて甘さを引き出す

堀内さん:切り終わったら、玉ねぎを炒めましょう。まずは小鍋にサラダ油とバターを入れます。

 

平地:なんでサラダ油も入れるのでしょう。バターだけじゃダメですか?

 

堀内さん:ダメではないです。これはお好みという側面もあるのですが。

バターだけだと、バターの風味が強く出て少し重ための味になってしまうかなと思います。逆に、サラダ油だけで作ると軽い味わいになりますよ。

今回は野菜の味を主役にリッチな味を目指しているので、バターでコクを出して手助けしてあげるというのが目的でバターを使用しているのでサラダ油と併用しているんですよ。

 

堀内さん:玉ねぎを入れたら、一つまみだけ塩を入れます。野菜の水分を出してあげたいんです。これで1回、玉ねぎがしんなりするまで炒めます。

 

平地:なんで水分を出してあげたいんですか?

 

堀内さん:野菜の水分を出してあげることで野菜の旨みが凝縮されていくんですよ。また、その水分があることで炒めるときに焦げにくくなります。

 

堀内さん:弱火でじっくり炒めていきます。

 

平地:弱火で炒めるのは焦がさないようにするためですか?

 

堀内さん:それもありますが、ポタージュを作るポイントはゆっくりゆっくり炒めることです。そうすることでお野菜の旨味を引き出してあげます。

時間をかけて焼いた焼き芋とレンジでチンした焼き芋の甘さが違うように、ゆっくり火を通すことで甘さが出てくるんです。

 

平地:焼き芋の例、とてもわかりやすいです! 確かに、時間をかけてじっくりと焼いた焼き芋はすごく甘いですもんね。

 

堀内さん:これくらい、玉ねぎから少し水分が出てきたらいい感じです。

 

平地:とろーっとしてるのは、油ですか?

 

堀内さん:バターと玉ねぎの水分ですね。

 

堀内さん:玉ねぎから水分が出てきたところでニンジンを入れちゃいます。

 

堀内さん:そしてさっきの玉ねぎと同じ理由で、ひと塩します。

 

平地:野菜から水分を出すため、ですね。

 

堀内さん:正解です!

 

じっくりと炒めながら、ポタージュについて教えてもらう

堀内さん:ここからひたすら待ちの時間になります。自宅でやるなら、最初にここまでやってすごく弱火にしておいて、その間に違う料理をしていると無駄なく何品か調理できますよ。弱火なので焦げることもないと思います。

 

平地:私、ニンジンは茹でるのかと思っていたのですが、炒めるんですね。

 

堀内さん:はい、炒めた後に、茹でていきます。

最初に丁寧に炒めて油を回してあげて、弱火でじっくりと火を通すことで、ニンジンの甘味と旨味が出てきます。だからこそ、この後ほんの少しブイヨンを入れるだけで美味しくなるんですよ。

 

平地:素材の味が生きているスープになるんですね。楽しみです!

 

平地:普段はついついカップに粉を入れて溶かすだけのカップスープに頼っちゃうんですよね。

 

堀内さん:あれも美味しいですよね(笑)

 

平地:でもやっぱり食材から自分で作った方が安全ですよね。ちゃんと自分で作った方がいいなあって思いました。

ちなみに、ポタージュという言葉は、どんな意味ですか? ポタージュスープって、何なのかなと思いまして。

 

堀内さん:フランス語で、スープ全般のことを言いますが、中でもとろみがついたものをポタージュと言うみたいですよ。

 

平地:なるほど! とろみがついたスープのことなんですね。基本的なことも何知らないなあ(苦笑)

堀内さん:一般的に使われている言葉だからこそ、そんなに深く考えないですよね!

だいぶいい感じになってきましたよ。ニンジンも油を吸ってだいぶしんなりしてきました。

 

コンソメとブイヨンの違い、知ってる?

堀内さん:そうしたら、水を入れます。

 

平地:今、水の量を測らずに入れましたが、どれくらい入れればいいんですか?

 

堀内さん:野菜がかぶる程度、野菜が少し見えるくらい入れればOKです。

 

平地:なんだかキレイなオレンジ色になりました。

 

堀内さん:そうなんです! 人参にしっかり油が回って艶やかなオレンジ色になりましたよね!

ローリエが家にあれば、この段階で入れてあげると香りが出て、さらにおいしいポタージュになりますよ。

そして、ブイヨンを入れます。

 

平地:ブイヨン、思ったより少ないですね。

 

堀内さん:顆粒のものなら耳かき一杯程度で大丈夫です。これは、ブイヨンキューブの4分の1に切りました。

 

平地:そういえば、コンソメとブイヨンって何が違うんですか?

 

堀内さん:ブイヨンは出汁、コンソメはスープです。ブイヨンは例えばカツオだしみたいなもので、コンソメは味がついていてスープとして出来上がっている完成品ですね。

 

堀内さん:平地さんは普段、どんなお料理を作ることが多いですか?

 

平地:聞かれると答えに詰まっちゃいます(苦笑)。適当に作ることが多いので、子どもたちに「これ、美味しい! また作って!」と言われても、二度と同じものが再現できない、みたいな(笑)

レパートリーも少ないし、いつも慌ただしく作っているなあと。

 

堀内さん:私も家では適当な名もなき料理をよく作っています(笑)毎日家族のご飯を準備するってすごいことですよ! こうやってスープを煮込んでいる間に、他の料理が作れちゃうといいですよね。

 

平地:でも、焦がさないように気をつけないとですね。

 

堀内さん:そうですね。ニンジンの代わりにジャガイモを使ってポタージュを作る場合は焦げやすいので少し注意が必要ですが、ニンジンはよっぽど放置しなければそこまで焦げる心配はしなくても大丈夫かなと思います。

平地:どれくらいまで茹でますか?

 

堀内さん:玉ねぎ、ニンジンが木べらで簡単につぶせるくらい柔らかくなったらOKですよ!

 

次回は6月1日(木)に公開予定です。茹でた野菜が、美味しいポタージュへと変身していきます。アレンジや保存方法も詳しくお聞きしていくのでお役立ち! どうぞお楽しみに。(つづく)

 

– Information –
STUDIO HOLIDAY/休日COLA

ライター / 平地 紘子

大学卒業後、記者として全国紙に入社。初任地の熊本、福岡で九州・沖縄を駆け巡り、そこに住む人たちから話を聞き、文章にする仕事に魅了される。出産、海外生活を経て、フリーライター、そしてヨガティーチャーに転身。インタビューや体、心にまつわる取材が好き。新潟市出身

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