2021.11.18. | 

[Vol.1]姉妹が営む地域に根差したカフェ。ワクワクしながらケーキを選んでほしい シモキタシマイ 中村典さん、中村真さん

下北沢駅と三軒茶屋駅のちょうど真ん中あたりにある小さなカフェ「シモキタシマイ」。店内には手づくりのケーキや焼き菓子がずらりと並び、それらを求めて連日たくさんのお客さまが訪れています。オーナーを務めるのは、本当の”姉妹”である中村典(のり)さんと中村真(まな)さん。それぞれ別々の道を歩んでいたというおふたりが、なぜ一緒にお店を始めることになったのか。開業の経緯や提供するケーキへのこだわり、今後の展望などについてお聞きしました。

毎日でも食べたくなるケーキと
世界にひとつだけのオーダーケーキ

まずは、姉妹で展開する「シモキタシマイ」の具体的な活動内容と、2020年にオープンしたカフェの特徴からお聞きしました。

 

中村典さん(姉):私たちの活動のメインはカフェの「シモキタシマイ」で、手づくりのケーキや焼き菓子、ドリンクなどを提供することです。そのほか、レシピ開発やフードスタイリング、料理やお菓子の撮影、それに付随してテレビやラジオに出演したりもしています。

 

カフェで提供するケーキの特徴は、毎日食べたいと思えるやさしい味、定期的にフレーバーを変えているため飽きないこと、約30種類の商品の中から選べる楽しさ、オーダーで世界にたったひとつのケーキがつくれるという4点です。

 

中村真さん(妹):特にお客さまから好評なのが、サイズやデザインのご希望をうかがってつくるオーダーケーキです。ご家族やお友達へのバースデーケーキはもちろん、最近はアイドルや二次元キャラクターなど、”推し”へのバースデーケーキのオーダーも増えています。

 

中村典さん(姉):お店を開業してから、推しの誕生日を祝う文化を初めて知りました。そうやって、お客さまから流行や文化を教えていただくことも多いんですよ。

 

中村真さん(妹):地域に根差したカフェなので、お客さまは半数以上がご近所の方です。なるべく敷居を下げ、どなたでも気軽に入っていただけるお店づくりを心がけているので、ひとりで来てくださる方がいらっしゃるとうれしくなりますね。女性好みの内装ではありますが、男性のお客さまも多く、味を気に入って足繁く通ってくださる方もいらっしゃいます。

 

洋菓子・料理研究家として活躍する母の姿を見て

おふたりのルーツは、洋菓子・料理研究家だったお母さまだといいます。お母さまはどのような経緯で洋菓子や料理に関わる仕事を始め、おふたりはどんな姿を見ていたのでしょうか。

 

中村真さん(妹):「シモキタシマイ」の前身は、母が16年前にオープンした「フミズキッチン」です。店頭のショーケースひとつの、洋菓子のテイクアウト販売のみを行うお店でした。

 

母は洋菓子・料理研究家で、私たちが幼い頃からメディアで時短レシピや親子で楽しくつくれるレシピを紹介したり、新規オープンするカフェのコンサルティングをしたりなど、幅広く活動していました。メディアに出演する際は、私たちもサポートに入って手伝ったり、ときには母と一緒に出演したりもしていましたね。

 

中村典さん(姉):大学時代からお菓子づくりが好きだった母は、洋菓子研究家の森山サチ子先生のもとで学んだのち、フランスやアメリカで研鑽を積み、そこから派生して料理も手掛けるようになりました。中でも、シュガークラフトなどケーキのデコレーションを得意としていたので、「フミズキッチン」でもオーダーケーキに力を入れていました。それを私たちも引き継ぎ、シモキタシマイでもオーダーケーキの製作は積極的に行っています。

 

中村真さん(妹):母は本当に仕事が大好きな人でした。2018年に他界したのですが、亡くなる3日前まで連載の確認をしていたほど。生涯現役でしたね。

 

自然と培われた “映え”の感覚

幼少の頃からお母さまの仕事を見たり、手伝ったりしていたというおふたり。当時の記憶をたどりつつ、懐かしみながら話してくださいました。お母さまとのたくさんある思い出のなかで、特に印象に残っているものは?

 

中村真さん(妹):母は季節をとても大事にする人でした。よく母と姉と3人で一緒にキッチンに立ち、旬の食材を使った料理や四季の行事やイベントに合わせた料理をつくっていたことが思い出に残っています。

 

中村典さん(姉):みんなでわいわい料理をつくる時間はすごく楽しかったです。また、そういった料理を味わうことで、季節感をより深く感じることができました。

 

中村真さん(妹):母は料理だけでなく、テーブルコーディネートもしていました。テーブルクロスやランチョンマットからこだわって、ひな祭りだったら桃の花を置いたり、クリスマスだったらモミの木を飾ったり。それだけでいつもとは違った雰囲気になって気分も上がりましたね。そうやって空間ごとつくりあげるのは、母ならではかなと思います。

 

中村典さん(姉):今はInstagramなどのSNSが流行しているので、見せ方を工夫する人が多い時代ですが、私たちは母の影響もあって、”映え”というものを昔から意識していたような気がします。

 

 

次回は11/23(火)に公開予定です。お互いにこれまでどんな経験を積んできたのかを含め、シモキタシマイを立ち上げるまでのお話をうかがっていきます。(つづく)

 

– Information –

シモキタシマイ
東京都世田谷区代沢4-15-2
<火〜土>11:00-18:00

HP:https://sister-norimana.shopinfo.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/shimokitashimai/
Instagram:https://www.instagram.com/shimokitashimai.cafe/

ライター / 上條 真由美

長野県安曇野市出身。ファッション誌・テレビ情報誌の編集者、求人広告のライターを経て、フリーランスとして独立。インタビューしたり、執筆したり、平日の昼間にゴロゴロしたりしている。肉食・ビール党・猫背。カフェと落語が好き。