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食を起点としたコト起こしの舞台裏
2023.06.06. | 

[Vol.1]コーヒーと本を片手に街へ出よう!「Takasuna Greenery Coffee Festival vol.2」

コーヒーや本を通して、茅ヶ崎の街の魅力に触れる「Takasuna Greenery Coffee Festival vol.2」。ゴールデンウィーク真っ最中の5月4日、初夏らしい青空の下での開催となった当日の様子をお届けします。

「コーヒー」と「本」を切り口に街を歩いてみると?

「TAKASUNA GREENERY COFFEE FESTIVAL vol.2」の会場は茅ヶ崎駅から海岸に向かって徒歩10分ほどのところにある高砂エリア。メイン会場の「高砂緑地」、近隣にあるソーシャルアパートメント「たかすなビレッジ」、そして地元の「南本通り商店街」の3カ所をつないでの開催です。

駅から一番近い「たかすなビレッジ」には大きなマップが設置されていました。どこからどんな風に回ろうか、わくわくしてきます。イベントを主催する「茅ヶ崎とコーヒー実行委員会」の山口理紗子さんにお話を伺いながら、気になるブースを回っていきます!

 

緑の豊かな会場内。芝生にはごろんと寝そべっている人もいて、とにかく気持ちよさそうです。樹木に張り巡らされた色とりどりの編み物は、yarnbombingと呼ばれるアートワークで、茅ヶ崎市在住のアーティスト、umuさんが手がけたものだそう。

 

溢れるばかりの新緑と、香り高いコーヒー

TAKASUNA GREENERY COFFEE FESTIVALのコンセプトは、「コーヒーと本を片手に、日常を楽しむ」。茅ヶ崎市内のショップを中心に、7つのコーヒースタンドがお客さんを楽しませていました。

 

ふだんは建築の仕事をしている山口さんがコーヒーをテーマとしたイベントを思い立ったきっかけはコロナ禍でした。

 

山口さん:ある日、通勤途中の道にコーヒースタンドができたんです。人と会って話す機会がほとんどなくなっている中、コーヒースタンドは人が立ち寄れて、気軽に会話ができる。コーヒーっていい関係を作れるんだなと思って、コーヒーのイベントを思い立ちました。

 

「この豆はどんな味ですか?」と尋ねたり、おすすめの飲み方をアドバイスしてもらったりといったコミュニケーションが楽しめるのも、お店の人と直接顔を合わせられるイベントならではですね。

 

ボタニカルやアートで表現する若者たち。遊びに夢中の子どもたち。

素敵な花屋さんは、初めに見かけた編み物のアート「yarnbombing」を手がけたumuさんのお店でした。もうすぐ茅ヶ崎に店舗をオープンされるのだとか。

 

自作のポストカードを販売していたのは、このイベントのデザインワークを手がけたOKUMURA SHOさんです。

 

山口さん:umuさんやOKUMURAさんのように、これから何かを始めたいと思っている若手やスタートアップの人たちを応援したいと思って、お誘いしました。

 

子どもたちで賑わう一角。大きいお兄さんお姉さんがちびっこに優しく話しかけていて、和やかな気持ちになります。

 

縁日コーナーでは、スーパーボールやヨーヨーを楽しんだり、

 

端材を使ってつくるアートのコーナー「アートの種まき」では自分の作品づくりに熱中したり。大人も子どもも、思い思いに楽しい時間を過ごしているようです。

 

松の木保全の取り組みに、茅ヶ崎の風土を感じる

会場を歩いていて気になったのが「松ありマツ」の看板。松の苗木が置いてあって、まるで植木市のようですが・・・

 

山口さん:茅ヶ崎では古くから、海岸沿いの松並木が防風林としての役割を果たしてきました。ところが年々松の老化が進み、その数も減少してきています。松並木保全のための取り組みとして始まったのがKUROMATSU PROJECTという松の里親制度。松の苗木を一定期間預けて育ててもらい、大きくなったら海岸に戻してもらうという仕組みです。

 

青空の下、屋外ライブラリーで読書を楽しむ

「コーヒー」と並ぶもう一つのテーマが「本」。古本販売や本の交換などの各ブースには絵本から小説、実用書までさまざまなジャンルの書籍が並んでいます。リユース本が中心とあって、一般的な本屋さんではあまり見かけないラインナップも魅力的です。

 

昨年に続いて出店した「うみべのとしょかん」のオーナーはなんと小学生。家にある絵本を貸し出すスペースを自宅につくったのがその始まりだとのこと。子どもたちの手作りだという看板が目を引きます。

 

絵本を借りて、近くのベンチに寝転びながら読んでいる子どもたちの姿がありました。木漏れ日を浴びながらの読書はとても気持ちよさそうです。

 

山口さん:去年まではコロナもあって、本を相手に一人で過ごす人も多かったと思いますが、こんな風に人の気配を感じながらの読書の時間もいいものですよね。やっぱり、コーヒーも本も、日常に必要なアイテムだと思うんです。

 

街のなかの関係性を良くしていきたい

山口さんは茅ヶ崎で生まれ育った生粋の茅ヶ崎人。現在の住まいも、お勤めの建築事務所も高砂にあります。

 

山口さん:高砂緑地は、地元ではお散歩コースや通学路として使われています。でも、本当はもっといろいろな使い方ができるはず。ここでコーヒーを飲んだり本を読んだりできたらいいな、というシンプルな思いから『茅ヶ崎とコーヒー実行委員会』を始めました。本業の建築も、街との関係性が大事。街にあるものの機能を高め、それぞれの関係性をより良いものにしていきたい、という思いをもって活動しています。

2年目となる今年はエリアを拡張したのですが、どうやったら全体感を出せるかなあ、という課題がありました。今回、その部分をonestopさんにご相談させてもらうことにしました。

 

次回は6/8(木)に公開予定です。
山口さんとonestopが「TAKASUNA GREENERY COFFEE FESTIVAL vol.2」で取り組んだ、「場所と場所をつなぐ工夫」「人と人をつなぐ工夫」についてお伝えします。

 

– Information –

onestop

ライター / 八田 吏

静岡県出身。中学校国語教員、塾講師、日本語学校教師など、教える仕事を転々とする。NPO法人にて冊子の執筆編集に携わったことからフリーランスライターとしても活動を始める。不定期で短歌の会を開いたり、句会に参加したり、言語表現について語る場を開いたりと、言葉に関する遊びと学びが好き。

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