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食を起点としたコト起こしの舞台裏
2024.07.25. | 

老舗の練り物屋「博水」が作った新たな“主食”。 東京初上陸の「HAKATA BOKOMEN!」POPUPレポート

日本の伝統食でありながら、食べる人が減っている練り物。そんな練り物を“主食”にした新たな食文化をつくるために開発された、121年の歴史を持つ福岡・博多の老舗の練り物屋「博水」の『HAKATA BOKOMEN!』は、練り物でできた麺と具材・スープが一体型の商品で、電子レンジで温めるだけで誰でも簡単に楽しめる一品です。先日掲載した『HAKATA BOKOMEN!の仕掛け人たち』では開発の背景や熱い想いにふれてきました。今回はその想いを胸に7月11日〜12日に「SWITCH STAND AKABANE」で、7月13日〜14日に「OPEN NAKAMEGURO」で東京初上陸となるPOPUPを開催!現在は、クラウドファンディング「Makuake」にて先行販売中のこの商品。なんと目標の455%以上(7月24日時点)を達成し、注目度の高さがうかがえます。いよいよ『BOKOMEN!』の試食ができる!と心待ちにしていた編集部は赤羽、中目黒とそれぞれの会場に伺いました。

関連記事:創業明治36年の練り物屋「博水」の挑戦 『HAKATA BOKOMEN!』の仕掛け人たち

喉ごしのよさは馴染み深い麺そのもの!
高たんぱく質で子どもにもダイエット中の方にも◎

POPUP初日の会場となった「SWITCH STAND AKABANE」では、店内に入るとすぐに『HAKATA BOKOMEN!』と書かれたのれんを発見!“かまぼこでできた麺、BOKOMENです!ご試食いかがですか?”博水の江越さんの穏やかな声かけに、オープン後間もなくカフェ利用で訪れたお客さんの足がとまります。「はじめて食べたけど、美味しいです!かまぼこの麺っていわれないとわからないかも」といったお客さんの声が早速聞こえてきました。CHEF-1グランプリ2023準優勝のフードクリエイター丸山千里さんが開発したスープは、「博多とんこつ」、「あごだし柚子胡椒」、「明太子クリーム」の3種類。編集部もそれぞれの味をさっそく試食させてもらうことに。

 

初めてのBOKOMEN!は「博多とんこつ」から。食欲をそそるとんこつスープの香りが印象的で、これだけでもう「絶対美味しいだろうなぁ」と高まる期待を胸に、まずはスープをひと口。麺から出る魚介の旨味を活かすようにと開発されたとんこつスープは、クリーミーな豚骨らしい旨味が口いっぱい広がります!

そしていよいよ、麺の試食へ!

少し縮れたうどんのような麺、これをすすってみると、、、つるっとしていて喉ごしの良さが、練り物というよりも普段馴染みのある麺そのもの?!と思わせるほどの口あたり。魚のすり身の麺とあって、後味はほんのり魚介らしい海の香り。とんこつスープが麺によく絡みました。

 

続いて、「あごだし柚子胡椒」を実食。アクセントになる柚子胡椒と優しいあご出汁の絶妙なタッグと、麺の相性はご想像どおり抜群です。つるつるした麺と柚子の香りのあっさりしたスープは暑い夏にも、サクッと食べられそうなほどスッキリした味わい。新しい体験のはずなのに、これまでもずっといたような錯覚を起こさせるこの一品は、熱々で食べても、冷やして食べても美味しそう。そんな想像を浮かべながらあっという間にお腹の中へ。

 

最後に登場したのが明太子クリーム。明太子クリームと聞くと、わりとドロっとしたソースや濃厚なスープをイメージしませんか?うどんやパスタでいうと、ソースがガツンと主役のような印象を持つ筆者は、『BOKOMEN!』の「明太子クリーム」もそのイメージをもっていました。でも、この明太子クリームは、明太子の邪魔もせず、旨味を引き立たせるクリーム系のスープで、つるっとした麺の特徴も活かしてくれる。麺、スープそれぞれが、主役でも脇役でもなく、ダブル主演と思わせるほど調和していて、ほかの2つのスープとは異なる味わいを楽しめる一品でした。

 

ラーメンが食べたくなる、、でも今は我慢!
そんな頑張り屋さんに食べてほしい。

実際販売される商品では一食で約13gもの豊富なたんぱく質を摂取できて、罪悪感なしで食べられるヘルシー麺。筆者も食生活に是非とも取り入れたい!そんな感想を持ちながら、POPUP会場で「博水」5代目の江越さん、企画・クリエイティブの監修をされたPREO Inc.の古庄さん、フードクリエイターの丸山さんにお話を伺いました。

まずはPOPUP会場で笑顔をたやさずに江越さんや古庄さんを現場で支えたスープの開発者・丸山さんにこんな質問を。

 

−−丸山さんは、どんな人にBOKOMEN!をオススメしたいですか?

丸山さん例えば、結婚式前に小麦を控えたり、ダイエットをする友達が結構多いんです。でも、そんな時に限ってラーメンが食べたくなる!でも我慢しなきゃ!っていう状況でストレスを感じてしまう、、そんな時に、BOKOMEN!なら家族と一緒に楽しんでもらえると思います!すごく具体的なんですけど(笑)。あとは、年配の方や子どもの健康にも良いので、ぜひ食べてほしいですね。魚もご飯も食べるのが量的にきついという時に、この麺を食べてればたんぱく質がとれるという安心感もあるんじゃないかなって思います。

 

ダイエット中でもラーメンが食べたい!そんな相反するわがままを叶えるため、あえてしっかりした味付けを意識されたという丸山さん。150gという麺の量も、お腹を満たすのに良さそうですね。

 

魚のすり身で作った麺ということが、すぐに伝わるように。

赤羽に続いて連日、江越さんを現場でバックアップ。OPEN NAKAMEGUROで麺を一つずつ丁寧に湯切りをして試食を提供する古庄さんには、担当したBOKOMEN!のロゴやパッケージのデザインについて伺いました。

 

−−古庄さんには、実は以前のご取材でまだ聞いていなかったデザインについて伺いたいと思っていまして。シンプルながら太字の『BOKOMEN!』のロゴが目を引くロゴデザインですが、コンセプトなどをぜひ聞かせていただけますか?

古庄さん:今回の麺は魚のすり身で作った麺なので、どうにかそのストーリーをロゴを見た人が一発で分かるようにしたいと思っていました。なにかインパクトが欲しいなと思って考えてたんです。そこでBOKOMEN!のロゴは、温かい丼から上がる湯気のイメージと魚のイメージを一緒に表現することにしたんです。丼から上がる湯気は魚の絵でもあるんですよ。(微笑)ちなみに、商品のパッケージでは、横向きに配置して泳いでいる魚が描かれたデザインにしているのでぜひ実物を見て、デザインも楽しんでほしいですね。

 

−−確かに言われてみると魚にしか見えない!原料のお魚と丼に入った麺の両方を表現したデザインは、まさにBOKOMEN!の特徴が詰まっているというわけですね!

 

家族みんなで同じものを食べる時間を。
子供たちに練り物で美味しい食体験を。

最後に、赤羽でも中目黒でもお客さんの声に耳を傾けながら笑顔でBOKOMEN!を届け、想いを伝える江越さんにBOKOMEN!の未来について伺いました。

 

−−BOKOMEN!は今後、どんな風に食生活に根付いていってほしいですか?

江越さん:以前、つみれの試食会をした時、20歳くらいの女性が普段練り物が好きでよく食べますと言ってくれたことがありました。僕は、練り物は割と年配の方の方がよく食べているイメージだったのですが、その女性は小さい頃からお母さんが練り物を買ってきて、食卓で練り物を食べることが多かったらしいんです。それを聞いた時に思ったんですよね、“大人になった時に魚食や練り物を食べたいとか、当たり前のように食べる習慣があるのかは、小さい頃の経験が影響するのかも、子供の時の食体験ってめちゃくちゃ大事になるなって。子どもたちは麺が好きだし、BOKOMEN!は子どもにも食べてもらいやすいと思うので、BOKOMEN!を通じて、子供たちにも小さいうちから練り物の美味しさや存在を知ってもらえる機会になればと思います。また、グルテンフリーなので小麦アレルギーの方でも食べられます。今までは同じものを食べることができなかったという方も、家族や仲間とみんなで同じ麺を食べる時間ができて、楽しい食事の時間を過ごしてもらえたら嬉しいですね。

小さな頃によく食卓に並んだ食べ物が、大人になっても子どもの頃の食体験にまつわる思い出とともに日々の食生活に溶け込んでいる、という方も多いのではないでしょうか。『BOKOMEN!』が第4の麺として、みんなで食べる体験を通じて、新たな食生活として受け継がれていく、そんな日も来るかもしれませんね!

 

これまでの練り物の概念を一新するような挑戦を始めた老舗「博水」のPOPUP。今回の試食では麺とスープのみの提供ですが、実際の商品は、スープに加えてそれぞれの具がついてくる言わば、『BOKOMEN!』の完全体です。7月30日まで開催中の「Makuake」も残すところあとわずか。「博水」が目指す新しい食文化の歴史的一歩目をぜひ体感してみてはいかがでしょうか。

 

– Information –
Makuake「HAKATA BOKOMEN!」
博水
PREO Inc.
フードクリエイター・丸山千里

ライター / Mo:take MAGAZINE 編集部

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