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MotherRingサポーターさんのレシピ帖
2023.02.14. | 

[vol.17]サポート先のお子さんと、ご家族のためのお弁当作りにトライ!:MotherRingサポーターさんのレシピ帖

「産後ドゥーラ」をご存知ですか。産前産後の家庭を訪問し、育児や家事のサポートを行う専門家です。赤ちゃんを迎えたばかりの家庭は慣れないことばかり。特に毎日の食事づくりは大変ですが、産後こそ母体を身体を労わるごはんが食べたいもの。産後ドゥーラが訪問してつくる温かいごはんが、そんな産後の家庭を支えています。訪問先で日々料理をしながら気づいたことを、産後ドゥーラの有福香織さんとひらつかけいこさんがリレー形式で綴ります。

「家でみんなで食べられるお弁当を」。サポート先でのたのしいリクエスト

こんにちは!MotherRingサポーターの有福香織です。

産後ドゥーラとしてのサポートの中には赤ちゃんのお世話はもちろんですが、上のお子様のお世話も含まれています。
上のお子様といっても年齢は2歳くらいから10歳くらいまで様々で、それぞれの年齢に寄り添ったお世話をさせて頂きます。

この日は事前にお母様から「今日のサポートは娘のYちゃんとピクニック弁当を作ってください」とリクエストがありました。
Yちゃんは7歳でお母さんのお腹にいる時からのお付き合いです。今までも一緒にお米を研いだり、フルーツや野菜を切ったり、洗濯物を畳んだり、アイロンをかけたり、いろんなお手伝いをしてもらってきました。今では下に弟さんもいて、すっかりお姉さんになりました。
この日は今までにないピクニック弁当作りのリクエスト!メニューはどうしようかなぁ、と考えながらお家に着いたら、お母様が事前にお家にある材料で作れるお弁当のメニューを考えておいて下さいました。

いただいたメニューは「にんじんしりしり」「あまじょっぱい卵焼き」「ウィンナー」「おにぎり」「りんご」です。
お母様に「今日はどこかに行かれるご予定ですか?」と伺うと、「いえ、家でみんなで食べます。楽しみにしてます。」とのこと。ご家族4人のお弁当をYちゃんと一緒にお作りするなんて、わくわくしました。

 

お手伝い上手なYちゃんとの料理。自由な発想にびっくり

最初は、にんじんしりしりから作り始めました。Yちゃん「私、しりしりする!」とにんじんをスライサーで千切りにし始めました。私は手を怪我しないかどきどき…「手をおろすとすごーく痛いから気をつけてね!」と伝えて様子を見つつ、にんじんが小さくなったら「そのくらいでやめておいて、後で包丁で切ろうね!」とお話しました。大人でも力がいるこの作業、正直すぐに根を上げるかなぁ〜と思っていましたが、全然あきらめない(笑)。結局ほとんど自分でしりしりしてくれました。残ったにんじんも切ってくれましたが、こちらはなかなか細く切ることができず、最後には「まぁいっかー。大丈夫大丈夫」と2人で笑って炒め始めました。

ところが炒め始めると、太いにんじんになかなか火が通らない!柔らかくなるまで何度も味見をして、少し時間がかかりましたがとても美味しいにんじんしりしりが出来上がりました。

次はウィンナーです。「ウィンナーはタコさんがいい!」とYちゃん。私が切ったウィンナーを見て「これでタコさんになるの?」と半信半疑なので「焼いたら足が開くから見ててね」と焼き始めました。足が開いてくると大喜びで、「今度はお箸でタコさんウィンナーを立たせて足の部分を焼いたら、もっと開くんじゃない?」とオリジナルアレンジを考えてくれました(笑)。ところが、フライパンからちょっと目を離した隙に、タコさんの足がこんがり…。「タコが靴履いてるみたいだね!」と2人で大笑いしました。

お手伝い上手のYちゃんにとって、卵焼きの卵を割るのはお手のものです。味付けも計量スプーンできちんとすりきり1杯ずつ測りました(ママが教えてくれた!とYちゃん)。焼く時はやけどをしないように少しずつ卵液を入れて、ひっくり返すときはYちゃんが持った菜箸を上から私も持ち、くるっと回しました。「できたー!」ととっても嬉しそうです。卵焼きを切って「はしっこ味見してごらん」とお味見。「美味しい〜!!」私も味見させて頂きましたが、Yちゃんママ直伝の味付けはあまじょっぱくてとても美味しかったです。

その後りんごを切り、おにぎりを作る段階になって、サポート終了の時間に間に合わなくなりそう!と焦り始めた私。おにぎり作りを手伝いながら、Yちゃんに盛り付けをお願いしました。すると、にんじんしりしりの上にタコさんウィンナーをのせました!。なんと斬新なこと!(笑)

 

「お持たせ」のおにぎりにこもった優しい気持ち

最後に、出来上がったおにぎりをおもむろに1つ私に差し出して「有福さん、食べてね!Yちゃんが作ったおにぎりだよ!」と。「でもね、この後用事があって食べる場所がないんだ〜」と言うと、「じゃあ袋に入れてあげる!用事が終わったら食べてね!」とお手紙までつけて持たせてくれたのです。嬉しくて涙が出そうでした。

結局2時間のサポートのほとんどがお弁当作りで終わってしまいましたが、本当に楽しくてあっという間でした。

3歳くらいの頃は卵を割るのもおっかなびっくりだったYちゃんも、今では包丁を持ってしっかりお手伝いできるようになりました。間近でお子様の成長を見られるドゥーラという仕事は本当に幸せな仕事だと、改めて思う出来事でした。

ライター / 編集部 MotherRing

産前産後の家庭とサポーターをつなぐサイト「MotherRIng」の編集部です。 Mo:takeマガジンでは、サポーターさんから聞いた食のアイディアなど、家庭のごはんにまつわる様々な情報をお届けします。

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文脈や背景を知ることで、その時、その場所は、より豊かになるはず。

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