SERIES
Food Future Session
2022.06.09. | 

[Vol.3]ソフトウェアをインストールして、タッチポイントを創出していく【stadiums×Mo:take】

「Food Future Session」という壮大なタイトルで展開する、×Mo:takeの座談会。今回は、トレーニングができる場所を探しているトレーナーと、手間なく貸したいジムオーナーをつなぐプラットフォーム「THE PERSON」を運営しているstadiums株式会社の 大石裕明(おおいし・ひろあき)さん、藤井翔太(ふじい・しょうた)さんと、Mo:takeの小野正視の座談会です。stadiums が環境省と一緒に取り組んでいるプロジェクトや、トレーラーハウスを使ったジムの話題から、×Mo:takeでできることについて、可能性と夢が膨らんできます。

健康をテーマに公園で人と人をつなぎ
まちづくりへと発展していく

小野:健康という切り口から運動に絞り、いまのstadiumsがあると思うのですが、最初の目的であったまちづくりについてはいかがでしょうか。

 

大石さん:今まさにまちづくりに近いこととして、環境省が実施している、公園をきっかけに地域の運動文化とコミュニティを創出するプロジェクト「7-9PARK」の企画運営をしています。新宿御苑で、通常開園前の7〜9時の間、2時間限定でストレッチやトレーニング、ヨガといったアクティビティや、コミュニティを通じた豊かな朝時間を提供しています。要はある種、環境省からの受託で新宿御苑の朝の時間をシェアリングしているんです(笑)。

2020年に、僕たちが千駄ヶ谷で健康をテーマに事業を展開していたことから声をかけていただき、今年で3年目になります。

ポイントは、専用アプリを作っていること。イベント作成、イベント予約、決済まで、アプリ上でできるので、公園周辺の事業者やヨガの先生などをはじめ、ボランティアガイドのおじいちゃんおばあちゃんも登録し、それぞれが自分にできるサービスを提供しています。

土日のみの開催ですが、キッチンカーも出店していて、体を動かした後に朝食を食べたり、ガイドツアーに参加したり、そこで出会った人とおしゃべりをしたりと、健康的な活動につながるコミュニティが生まれています。

毎回来られる人の中には、おじいちゃんおばあちゃんも多いのですが、友達を連れて来るようになったり、お化粧して来るようになったり、回を重ねるたびに楽しい雰囲気になっていますね。運動する習慣ができ、平日も運動したくなったらと、ここで出会った指導者のいるジムに通うこともできます。このプロジェクトを通して、健康をテーマに人を繋げていくことができるんだなと可能性を感じています。

 

トレーラーハウスがジムに早変わり!

小野:まちづくりから健康、トレーナーと絞って取り組んできたからこそ、そこからまた、まちづくりという大きな目的に向かいはじめたんですね。

 

大石さん:今は新宿御苑のみで展開していますが、全国の公園でこのアプリが使えるようになれば、「今日は●●公園でランニング教えてます」「明日は●●公園でヨガやっています」という風に、同時多発的に地域で活躍できる場所ができるんじゃないかと思っています。

 

小野:いいですね!コトと仕事を作る感覚が、リンクしやすくなりそうな予感がしますね。

 

藤井さん:最近では、遊休施設や余っている場所を活用するデベロッパーのプロジェクトで「トレーラーハウスと連携して、ジムを作りませんか」と提案していただき、一時的なジムを作れるプロダクトを作りました。その実験のひとつが、「HUBHUB日本橋人形町」です。トレーラーを置くだけで、そこがジムになるんですよ。

普通にジムを作ると何百万円かかりますが、このトレーラーがあってトレーナーさえいれば、運動ができるという点に可能性を感じています。ジムが1つあるとそこに人が集まりますし、近くの飲食店と協力してトレーニングする人にぴったりな食事を出してもらうとか、そういうこともできたらいいなと思っています。

 

小野:それはいい!やるしかないですね。

 

大石さん:日本橋はビジネスマンが多いエリアなので、腰や肩首の痛みに対応できるメディカルトレーナーを置いたところ、多くの方が利用してくれました。

 

食と運動を
一つの場所にインストールする

大石さん:「HUBHUB日本橋人形町」を通して確信したのは、THE PERSONには4000人もの登録トレーナーがいるからこそ、アウトプットにも磨きがかかるということ。トレーナーさん個人が単体では関わる機会が作りづらい大手企業様との取り組みや、地域活性化のプロジェクトに対してTHE PERSONがタッチポイントとして入り込み、トレーナーの皆さんと共に社会へ大きな価値を出していくのが、僕たちの次の役割だと思っています。

 

藤井さん:こんな風に、トレーナーのタッチポイントを作り続けている僕たちの事業は、プロダクトアウトではなく、ソフトウェアをインストールする感じなのかな、と思っています。

 

小野:僕たちYuinchuも、プロダクトアウトというより、文化や考え方を具現化しようと思っているので、よくわかります。

 

藤井さん:THE PERSON という名前にしたのは、ここで出会ったトレーナーが唯一無二の存在になって欲しいという願いからです。お客さん自身もTHE PERSONだと思いますし、トレーナーとユーザーの垣根がなく、お互いにダウンロードしたり、インストールしあうみたいな関係性がいいなと感じています。

 

小野:おふたりの経営するstadiumsと僕たちYuinchu、お互いの会社が向かう共通点は、空間があり、人がいる「場」に対して、自分たちの領域でやってきたコンテンツをどう取り入れていくか、だと思うんです。

僕たちYuinchuは食に関するコンテンツを持っている、stadiumsさんは運動のコンテンツを持っています。一つの場に、僕たち2社が一緒にコンテンツをインストールし合うと面白そうですよね。食と運動はお互い必要とするものですしね。

 

大石さん:いいですね!朝食フェスとかやりたいですね。

 

小野:それいい!ぜひやりましょう!

 

次回は6/14(火)に公開予定です。
お互いに持っているものを組み合わせたら、もっと可能性が広がっていくに違いないーー。対談の最後は、どこまでも広がる可能性についてワクワクしながら語り合います。(つづく)

 

– Information –
■stadiums株式会社
https://www.stadiums.co.jp/
■THE PERSON
https://www.the-person.com/
■7-9PARK
https://www.79park.jp/

 

ライター / 平地 紘子

大学卒業後、記者として全国紙に入社。初任地の熊本、福岡で九州・沖縄を駆け巡り、そこに住む人たちから話を聞き、文章にする仕事に魅了される。出産、海外生活を経て、フリーライター、そしてヨガティーチャーに転身。インタビューや体、心にまつわる取材が好き。新潟市出身

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