SERIES
Food Future Session
2023.06.22. | 

[Vol.4]IsaI AkasakAは、異才を装置が後押し、具現化してくれる場所にする【Sコンサルティング 軽部×RJオフィス 岸田×Yuinchu 小野】

「Food Future Session」という壮大なタイトルで展開する、×Mo:takeの座談会。今回は、7月に赤坂にオープンする複合型シェアオフィスビル「IsaI AkasakA」の管理者である株式会社RJオフィスの岸田浩治さん、コンセプト開発を担当するSコンサルティングの軽部拓さん、そしてビル内に今後オープン予定の「Mo:take STUDIO 赤坂」を担当するYuinchuの小野正視の座談会です。最終回となるVol.4では、Mo:take STUDIO赤坂、そしてIsaI AkasakAが最終的に目指す在り方について熱く語っていただきました。

Mo:take STUDIO 赤坂は
いったいどんな場所になる?

 

――5年、10年後にとても面白くなっているだろうなとワクワクする未来図を見せていただきましたが、IsaI AkasakAでは、Mo:take STUDIO 赤坂も始まります。ここはどんな場所になっていくのでしょうか。

 

小野:目的意識を持って借りるレンタルスペースと、コーヒー1杯でもさりげなく入れるカフェとのちょうど間くらいの使い方ができるスペースだと思っています。

ここで何かをやるとなった時には、入居者の人たちにそれを見てほしいという目的もありつつ、完全クローズドではないけど完全オープンでもないので、こちらから「Mo:takeと何かしませんか」という誘い方をすることになるのかなと考えています。その結果、Mo:takeがソリューションを持っているとなったなら、ここで商品開発をしてそのままテスト撮影をしましょう、ということもできると思います。

究極としては入居者の方とコラボしたいですね。それが実現できると思える理由は、食にはコミュニケーションツールとしての軽さがあるからです。最初は少人数向けに食をちょっと振る舞うようなところから始め、岸田さんからのご紹介で「A社さんは食の事業をやったことがないらしいからやってあげて」と言われたら、ここで打ち合わせして、作って、持っていって、が全部できます。これはすごくいいなと思っています。

最終的には入居者側から「私のレシピで作ってください」とか「Mo:takeさんと何かやりたいです」という声が出てくればいいなと思っています。

 

――レストラン営業をしているわけではないのにこの空間!誘いかけてきますよね。あるだけでワクワクするというか。

 

小野:でもだからこその使い方も含めたデザインがいるんですよね。僕らがすごく前向きな門番というか、どうやればここのスペースをうまく使えるかという文脈を軽く作って、「どうぞどうぞ」ということをやってあげられるのは嬉しいですね。

 

人材のアセット=装置 が入居者をサポート

軽部さん:このビルに入居すればここを使えるというのがすごいですよね。使う予定がなかったとしても、入居を決めてしまいそうです。

 

小野:たとえば、貸し切りたい人向けの正規料金の他に、IsaIコミュニティにいるYuinchuと何かできるお得な券とかを何%割引とかで作りたいですよね。

 

――お得なだけではこの場を使い切れないかもしれないので、誰かがナビゲートすることも必要かもしれないですね。

 

岸田さん:確かにコーディネーターみたいな人がいるといいですね。そして、外向けにも出すことで、入居の促進にもなり得ますね。

 

軽部さん:使い始めて、ナビゲートして、その結果できたものが本当に商品になって売られるようなビジネスが起こる。そしてビジネスが起こったときにビジネスだけど義務になると急にそれも楽しくなくなるから、できたビジネスも楽しく続けるようにこちらがサポートしてあげる、みたいなことができるといいですよね。

そうすると、本当にここも使いたいし、ここからビジネスが生まれてるし、それによって家賃浮くし、みたいな(笑)。それを義務感なく楽しんでやることができると「あそこに入って本当に良かった」となりますね。

 

小野:その制作チームみたいなのも見えた方がいいのかもしれないですね。例えば上の階もすごくいい場所なので、「あそこでインタビューを撮りたい」という時には、施設サイドのアセットとして僕らの会社のカメラマンもいるので、インタビュー撮影をそこで撮れるとかも、いいですよね。

もしインタビューがどうしてもうまくできないという人がいたら、編集者も紹介できる。そういう制作サイドを見せる方がスペースを単純に使える、という面はきっとありますね。

 

――人材のアセットを見せるのはいいかもしれないですね。使わなきゃいけないわけではないけれど、何かをやろうと思ったときにすごく役立ちますね。

 

小野:人が装置になるということですよね。

 

軽部さん:まさにIsaIですよね。場に名前をつけたわけではないんで、そういうアセットがいますよ、と。

 

――熱量とかアイディアとか頭の中だけ持ってくれば装置側が後押ししてくれる。I自分の異才だけ持ってくれば、ここで何かが具現化するという。

 

軽部さん:そういう形ですよね。

 

小野:いわゆる装置側の人間になりたい人も募集できるぐらいになるといいですね。盛り上がりすぎて人が足りなくなってカメラマン募集するとか。

 

岸田さん:そうするともう家賃が浮きますしね(笑)

 

小野:もちろん入居して、自分の異才をいろんな人からサポートを受けて社会に出していくお手伝いもする。だけど自分の異才ポイントがわかってきて、自分がアセットになっていく、というところですね。

 

自分の異才が人のアセットにもなり、
義務にならず遊べる場所に

――異才であり、アセットでもあるってすごいですね。

 

小野:自分の異才が人のアセットになる、異才のエコサイクルですね(笑)

 

軽部さん:最初は本当に自分の異才を持ってくるだけでいいんですよね。ここがそのエコシステムを動かしてくれる。

 

小野:真似したくてもできないけど、誰かが真似するようになるでしょうね。でもそれでムーブメントが起きるのかもしれないですね。

 

――コンセプト自体は真似できるかもしれませんが、それを続けていく人がいることが一番重要ですね。結局、義務にならず遊べる大人がいる場所しか残らないと思います。

 

小野:当初のこのハードウェア寄りの部分も、大人が集まって遊んでいく“基地”がコンセプトでしたね。SOHOも元々はガレージのような場所にみんなで集まるイメージでしたから、その感覚を取り戻そうという思いはあるかもしれないですね。

 

軽部さん:そういうシンボルになっていきたいですね。そしてさっきおっしゃってたように、この場所には坂の上というパワーもあるけど、そういう人が集まることで、人の気が一番強くなっていくんだと思います。

 

このコンセプトは誰か真似できるかもしれないけど、ここには人もいるので、そしてさらに人がアセットとしているので、本当にここの空間や雰囲気を真似することは多分できないと思うんですよね。

 

――真似したところも違うものになっていく、違うものとしていいものになっていく可能性はあるかもしれませんね。

 

軽部さん:はい。そして、IsaI AkasakAがそういうものを世の中に出す1個目として存在感を示せたらいいなと思っています。

 

– Information –
IsaI AkasakA

ライター / 平地 紘子

大学卒業後、記者として全国紙に入社。初任地の熊本、福岡で九州・沖縄を駆け巡り、そこに住む人たちから話を聞き、文章にする仕事に魅了される。出産、海外生活を経て、フリーライター、そしてヨガティーチャーに転身。インタビューや体、心にまつわる取材が好き。新潟市出身

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