2020.12.15. | 

[Vol.3]最高の湘南みかんを召し上がれ。新しい魅力を伝えていくNPO法人湘南スタイル

中目黒にあるカフェ「OPEN NAKAMEGURO」でこの秋、新しいメニューが誕生しました。その名は「MIKAN GINGER」。湘南のみかん農家さんが愛情を込めて育てたみかんをより美味しくするために取り除かれていた「摘果みかん」が味の決め手となったドリンクです。ジンジャーシロップのスパイシーな風味と摘果みかんの酸味が喉を爽やかにうるおしてくれるこの一品。開発を手掛けたHYPHEN TOKYOディレクターの井上に誕生秘話と目指す未来について取材しました。

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摘果みかんから生まれた
「MIKAN GINGER」って?

市場に出回ることなく、農家さんだけがその美味しさを知っていた「摘果みかん」。農家さんと出会ったNPO法人湘南スタイルは、まわりの人やお客さんたちを巻き込んで、湘南エリアを中心に新たな楽しみ方を引き出していきました。
次に目指したのは、東京で多くの人に知ってもらうきっかけを作ること。その役割を担ったのがMo:takeを運営するYuinchuです。
そして、今年10月、コラボメニュー「MIKAN GINGER」が誕生したのです。生み出したのは、Yuinchuが経営するHYPHEN TOKYOディレクターの井上雅之。HYPHEN TOKYOで「MIKAN GINGER」がどんな風に開発されたのか、そんなお話から聞きました。

 

井上:HYPHEN TOKYOは、人と人、人とモノやコトをつなぎあわせるカフェを運営しています。魅力的な人や食べもの、イベントなどを通して、人の輪が広がっていく空間づくりを得意としています。
今回、NPO法人湘南スタイルさんからご紹介された「摘果みかん」は、今年10月からドリンク「MIKAN GINGER」としてお客様にご提供しています。場所は、HYPHEN TOKYOが運営している中目黒のカフェ「OPEN NAKAMEGURO」です。
「MIKAN GINGER」は、絞った摘果みかんと自家製ジンジャエールのシロップを合わせて作ったドリンクなんですね。ジンジャーのスパイシーな味わいの中に摘果みかんの酸味がほどよく感じられるのが特徴です。
「ライフウォーターシリーズ」として発売をしました。イメージはスポーツドリンクです。

 

 

当たり前じゃないことを
当たり前にしていく

スポーツドリンク?どういうことなのでしょうか。続けて、井上に聞きしました。

 

井上:僕も「MIKAN GINGER」を開発する時に調べて知ったのですが、スポーツドリンクの定義って特にないみたいなんです。でも、ミネラルなど身体に必要な栄養分を水分とともに摂ることは共通しているので、そこに着目しました。
最近、新型コロナウイルスの感染防止でマスクを着けていることもあって、特に外出時は水分を摂りにくい状態になっていると感じています。そんな中、スポーツドリンクのように身体に必要な栄養素を、しかも美味しく採れる飲み物があってもいいんじゃないかと思ったんです。そこで生まれたのがライフウォーターシリーズでした。
カフェでスポーツドリンクをお出しするという発想も今までなかったですよね。当たり前が当たり前じゃなくなった今、当たり前じゃないことを当たり前にしていく。そんな挑戦でもありました。

ライフウォーターシリーズの第一弾はベリー系のドリンク。「MIKAN GINGER」は第二弾としてリリースしています。みかんは誰もが知っている果物ですが、実はビタミンCをはじめ栄養素が豊富に含まれています。その中でも摘果みかんは、酸味に特徴があって、自家製ジンジャエールとの相性も良かったんです。

 

そんな摘果みかんが入った「MIKAN GINGER」ですが、どんな風に開発されたのでしょうか。

 

井上:何度も摘果みかんの分量を変えては試作を繰り返して、酸味のバランスを整えていきました。ごくごく飲めるように、その度にほどよい酸っぱさが口の中に広がるように工夫をしました。

 

 

「摘果みかんって何ですか?」
その一言がうれしい

井上:「MIKAN GINGER」のカップには、「tekika mikan」と書いてあるんですよ。だから、よくお客様から「この、tekika mikanって何ですか?」と質問をいただくんです。その時に摘果みかんや湘南の農家さんのお話をお客様に伝えるきっかけが生まれるんですね。そこで僕たちは「よし!」と思うわけです。人と人とがつながりあう場所でありたいと願うカフェなので、そのきっかけが生まれる瞬間に立ち会えることが何よりもうれしいんです。

 

「MIKAN GINGER」を通して、一人ひとりのお客さんに、摘果みかんのことを美味しく、楽しく知ってもらう。これはNPO法人湘南スタイルやみかん農家の方々が目指していた形でした。そして「MIKAN GINGER」は、HYPHEN TOKYOが目指すカフェの在り方も叶えたそうです。

 

井上:カフェに訪れるお客様の中には、コーヒーが飲めない方が少なくありません。代わりに抹茶ラテなど甘めのドリンクをご注文されるのですが、「MIKAN GINGER」はそのお客様たちにとって新しい選択肢になったと思います。どんなお客様にも喜んでいただける商品を揃えることで、カフェに来てくださるすべてのお客様に心地よく過ごしていただきたい。そんな僕たちの想いも実現できたこともうれしいことですね。

「摘果みかん」の商品化は、NPO法人湘南スタイルさんとみかん農家さん、そして僕たちそれぞれの長所を活かしあえたプロジェクトだと思っています。これからも全ての人に喜んでもらえるような新しいメニューを考えていければと思っています。メニューだけでなく、お客様に喜んでいただける体験を作っていきたいですね。

 

– Information –
NPO法人湘南スタイル
https://www.shonan-style.jp/

ライター / たかなし まき

愛媛県出身。業界新聞社、編集プロダクション、美容出版社を経てフリーランスへ。人の話を聴いて、文章にする仕事のおもしろみ、責任を感じながら活動中。散歩から旅、仕事、料理までいろいろな世界で新しい発見をすること、わくわくすること、伝えることが好き。

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