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#ごはん盛れたから見て
2022.03.22. | 

[Vol.1]楽チン家族ごはん お惣菜を“料理”に見せるポイントは、斬新な組み合わせにあり!:#ごはん盛れたから見て

料理は盛り付けがすベて!なんてことはありませんが、同じ料理でも盛り付け次第で豪華に見えることもあれば、逆にちょっと残念になってしまうことも。それだけ盛り付けって、大事ですよね。
というわけで、この企画ではあえて料理を一切せず!

 

盛るだけでおいしく見せ、料理を囲む人のテンションをあげてくれる“盛れる”テクニックを紹介します。“盛る”のはもちろん、見映えが求められるケータリングや雑誌、映像などでのフードスタイリングでそのテクニックを磨いてきた、「Mo:take」ヘッドシェフの坂本英文(さかもと・ひでふみ)。さあ、盛って見せてもらいましょう!

 

今回のテーマ「小さいお子様を育てながら働いているお父さん、お母さんのための『楽チン家族ごはん』!

 

仕事帰り、子どもを保育園に迎えに行った足でスーパーで買い物をして、「お腹すいたー!」と訴える子どもを前に急いで夕食を用意するのは想像以上に大変。時にはスーパーのお惣菜を活用したいけど、でも、買ったものをそのままテーブルに並べるのはやっぱり寂しいし、「サボっているんじゃないか?」なんて罪悪感もあったりしますよね。そんな気持ちを払拭して堂々と出せるテクニックを、坂本シェフに教えてもらいます!

「野菜はマスト!」 働く母の声を聞いた坂本シェフのセレクトは?

「子どもが喜ぶご飯って、なんだろう?」
「お母さんって、何を考えてメニューを選んでいるのかなあ」

そんな風に時折つぶやきながら、スーパーの惣菜コーナーを見て歩く坂本シェフ。

「やっぱり、必ず野菜は入れたいですよね。
自分で作らないからこそ野菜だけは入れておきたいという、母としての責任というか、意地というか(笑)
あ、あと子どもは麺類好きです!」

小中学生の子どもを育てている共働きの筆者の言葉を聞くと、何かを閃いたかのように一つの惣菜パックをカゴに入れました。さらに少し考えて、もうひとパック。

「この2つを混ぜようと思って」

おお、斬新!
普通の母親は、絶対に考えつかないだろう組み合わせです。

サクサクっと残りのお惣菜も選んで、あっという間に買い物完了!

今回の楽チン家族ごはんも、楽しみですね。

 

今回、坂本シェフがセレクトしたのは、こちら!

(左上から、時計回りに)

・冷凍 さぬきうどん
・乳酸菌入り麹ゆずトマトマリネ
・だし香る国産ひじき煮
・卵たっぷりポテマカサラダ
・重慶飯店監修 麻婆豆腐

これをこのまま出しても良いのではないでしょうかー?
と言ってしまいたくなるくらい、バランスの良いセレクトです。

さあ、これをどんな風に盛り付けるのでしょうか。

 

坂本シェフの直感が、二つのお惣菜を融合させる

「どのお皿にしようかなー」と考えながら、坂本シェフが最初に選んだ器はこちら。

 

厚みがあって、落ち着いた色合いのお皿です。

まずは、麻婆豆腐をパックのまま電子レンジの中へ。

 

続いて、冷凍うどんを袋のまま先ほどのお皿に載せ、こちらも解凍し、温めます。

冷凍うどんって便利だしコシがあるし、常に冷凍庫に常備してある一品の一つ。筆者はたいてい、焼きうどんにしたり、家にある野菜類を入れたシンプルなうどんにしていますが、今日はどんなうどんになるのでしょうか!

うどんの先行きが気になりますが、坂本シェフは次の惣菜パックを手にしました。

 

「温めている間にサラダを作ってしまいましょう。
 時間が無駄にならないですから」

 

大きめのボールの中に坂本シェフがガバッ、ガバッと入れたのは
「だし香る国産ひじき煮」と「卵たっぷりポテマカサラダ」

和のお惣菜と、ポテマカ(ポテトとマカロニのことでした!)が入った卵サラダを、大きく混ぜていきます。

 

冒頭の繰り返しになりますが、普通は思いつかない組み合わせ!
この時点でもまだ味が想像できませんが、坂本シェフの脳内では完全に味が想像できているようです。

コレとコレを組み合わせよう!という直感力。さすが“現代のインディアン”とも呼ばれる坂本シェフです。

確かに栄養バランスは素晴らしいし、これならひじきが苦手な子もうっかり一緒に食べちゃうかもしれませんね。

さあ、盛っていきましょう!

 

シチリア島(イタリア)のお皿は、とってもカラフル。
こんな風に色やデザインがはっきりしているお皿は、料理がシンプルであればあるほど映えてくるそうです。

 

ひじき煮と卵サラダを混ぜたものを、中央が高くなるように盛り付けていきます。
高さが出てきたら、崩れてこないように慎重に。周囲にはしっかりとスペースを残しています。

青ネギをパラパラと振りかけたら、あっという間に一品が完成しました!

 

さすが坂本シェフ。
お皿との組み合わせもバッチリです!

混ぜただけで、一品作った感じが出るのは嬉しいアイデアですね◎

 

今回の“盛れる”テクニック まとめ

・惣菜だからこそ、普段はしない斬新な組み合わせを!
・カラフルな器には、シンプルな料理が映える
・スペースを残して、中央高く盛り付ける

次回24日(木)公開予定の後編は、解凍されて温まったうどんを盛り付けます!
ひじき煮×卵サラダのお味も、お楽しみに!(つづく)

ライター / 平地 紘子

大学卒業後、記者として全国紙に入社。初任地の熊本、福岡で九州・沖縄を駆け巡り、そこに住む人たちから話を聞き、文章にする仕事に魅了される。出産、海外生活を経て、フリーライター、そしてヨガティーチャーに転身。インタビューや体、心にまつわる取材が好き。新潟市出身

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